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【インドネシア】インドネシア観光ビザ免除実施でパスポートの査証欄消費とビザ購入待ちから一挙解放?

Global News Asia / 2015年5月28日 9時0分

パスポート半分サイズのインドネシアの観光入国ビザ(我妻伊都 撮影)

 2015年5月28日、インドネシア政府が今年1月から日本人向けインドネシア観光入国ビザ(到着ビザ・VOA)を免除、無料にすると発表したのは昨年11月のことだった。しかし未だ実現されず、最初の発表から半年以上が過ぎた。

 現在、インドネシアでは数日の短期滞在でも空港到着後に35ドルでビザを取得する必要がある。同国首都ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港は、空港設備が古いこともあり観光ビザ取得とイミグレーションに非常に時間を要することで有名だ。しかも、パスポート半分サイズのビザが貼られるのため出張等で頻繁に同国を訪れる人は、パスポートの査証欄をどんどん占有していく。

 欲を言えばビザのシールもきれいに貼ってくれれば良いが、そこはインドネシアのイミグレーション。斜めに貼ったりして1ページに1ビザしか貼れないような貼り方をされることもある。同国への往来が多い者の中には、後からビザを剥がし、きれいに貼り替える人もいるが、ビザシールの上から入国スタンプが押されるためバレてしまうのでお勧めできない。

 例えビザシールが貼られても、インドネシアを訪れる頻度が少ない人には記念となり良いが、頻繁に訪れる人は査証欄をいたずらに消費し、しかも、シールなのでパスポートの厚みも増してしまうのも悩みの種となる。

 今回の処置ではビザシールも廃止されるため、その悩みから一気に解放されると心待ちにしている者も少なくないはずだ。

 さて、これまでの経緯を振り返ってみると、2014年11月に就任したインドネシアのジョコ大統領は、同国を訪れる観光客を増やすために日本、韓国、中国、ロシア、オーストラリアの5カ国の観光ビザを無料化、免除し、2015年1月から実施すると発表した。

 11月末には、2014年12月からのインドネシア人に対する訪日観光ビザ免除の実施に合わせて、先行して日本人には年内に観光ビザ免除を実施するとした観光省大臣の発言を現地メディアが報じた。

 しかし年が明けても実施されず、2015年3月末頃には、当初予定の5カ国に加え、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、チェコ、フィンランド、アラブ首長国連邦など計30カ国の観光ビザを4月から免除すると観光省大臣が発表した。

 3月25日、在インドネシア日本国大使館は、今年の時期は未定としながらもインドネシアの入出国カードが廃止されるとインドネシア入国管理総局から説明があったと公式サイトで発表。

 ビザ免除が実施されないまま5月を迎え、ロシアが不満を口にしていると報じられる中、5月4日、自由民主党の二階俊博総務会長がインドネシアを訪問。ジョコ大統領と会談し、大統領から観光ビザの免除を6月までに実施すると二階氏へ伝えたと日本のメディアが報じた。

 インドネシア大統領が日本の政権与党の総務会長へ公式に話した内容なので、何度目かの正直で次こそは観光ビザの免除が実現してくれることを願いたい。
【執筆 : 我妻伊都】

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