韓国のMERS感染防止には、微粒子用「N95マスク」が必須ータイ・バンコク空港での検疫強化
Global News Asia / 2015年6月8日 11時34分
2015年6月8日、タイメディアによると、中東呼吸器症候群(MERS)が韓国で感染拡大している。感染者87人(内6人死亡)で国別の感染者数はサウジアラビアに次ぐ2位となった。隔離対象者は3,000人近くに増えていると見られており、タイでは、空港での水際対策に緊張感が高まっている。しかし、潜伏期間が2~14日あり、入国後に発症するケースも考えられる。
WHO(世界保健機関)によると、MERSは重い肺炎を起こして致死率が高いことで恐れられている。
MERSの抗ウィルス薬は開発されていないため、根本的な治療方法はなく、感染した場合、症状に合わせた対処療法しかない。体力の弱い人や糖尿病や肺疾患、免疫不全の人が感染した場合のリスクは特に高い。ワクチンも無く予防接種もできないため、感染の封じ込めに失敗した場合、パンデミック化する恐れが高い。
空気感染はしないと言われているが、病院のエアコンフィルターに付着したウィルスが見つかったことで、換気の悪い空間でウィルスが循環する可能性も指摘されている。MERSウィルスの大きさは、0.12~0.16μmと見られており、普通のマスクではウィルスが通過してしまうため、N95の規格をクリアした微粒子用マスクが感染防止のために必要だが、韓国では品薄で入手が困難な状況となっている。
感染者のくしゃみや咳で、感染が広がる飛沫感染が多い為、マスク(N95以上の性能)の着用や、手洗いが感染防止には重要だ。主な症状は、38度以上の発熱、せき、息切れ、下痢など。
タイを始め周辺各国も警戒を強めており、完治して退院した人は1人いるものの、当面は、非常警戒態勢を続けることになりそうだ。
『N95マスクとは、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)のN95規格をクリアし、認可された微粒子用マスク。SERS流行時に効果が高かった』
【編集 : MM】
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