韓国のMERS感染防止には、微粒子用「N95マスク」は必須ータイ・バンコク空港での検疫強化
Global News Asia / 2015年6月8日 22時25分
2015年6月8日、タイメディアによると、中東呼吸器症候群(MERS)が韓国で感染拡大している。感染者87人(内6人死亡)で国別の感染者数はサウジアラビアに次ぐ2位となった。隔離対象者は3,000人近くに増えていると見られており、タイでは、空港での水際対策に緊張感が高まっている。しかし、潜伏期間が2~14日あり、入国後に発症するケースも考えられる。
WHO(世界保健機関)によると、MERSは重い肺炎を起こして致死率が40%と高いことで恐れられている。
MERSの抗ウィルス薬は開発されていないため、根本的な治療方法はなく、感染した場合、症状に合わせた対処療法しかない。体力の弱い人や糖尿病や肺疾患、免疫不全の人が感染した場合のリスクは特に高い。ワクチンも無く予防接種もできないため、感染の封じ込めに失敗した場合、パンデミック化する恐れが高い。
空気感染はしないと言われているが、病院のエアコンフィルターに付着したウィルスが見つかったことで、換気の悪い空間でウィルスが循環する可能性も指摘されている。MERSウィルスの大きさは、0.12~0.16μmと見られており、普通のマスクではウィルスが通過してしまうため、N95以上の規格をクリアした微粒子用マスクが感染防止のために必要だが、韓国では品薄で入手が困難な状況となっている。
感染者のくしゃみや咳で、感染が広がる飛沫感染が多い為、マスク(N95以上の性能)の着用や、手洗いが感染防止には重要だ。主な症状は、38度以上の発熱、せき、息切れ、下痢など。
在韓の、大使館や代表部は、韓国政府にMERSの状況について、最新の情報共有を要請した。
『N95マスクとは、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)のN95規格をクリアし、認可された微粒子用マスク。SERS流行時に効果が高かった』
(2015年6月8日11時34分に配信した記事に、加筆、修正して再送信しました。)
【編集 : MM】
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