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【タイ】「バンコク大量輸送網整備事業」に382億300万円の新規円借款ーJICAタイ事務所

Global News Asia / 2015年6月16日 20時51分

調印式の様子 (左:佐渡島在タイ日本国大使、中央:ソンマイ・タイ王国財務大臣、右:池田JICAタイ事務所長)JICA提供写真

 2015年6月12日、JICAタイ事務所は、タイ政府との間で「バンコク大量輸送網整備事業レッドライン」を対象に382億300万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。タイへの新規円借款契約は5年ぶりだ。

 バンコクでは、経済成長に伴い市内の交通渋滞が深刻化し、長年の課題となってる。渋滞の要因の一つは、都市鉄道の整備が不十分で、自動車に大きく依存する交通システムから脱却できずにいること。これに対応するため、タイ政府は、1980年代から都市鉄道の整備を国家プロジェクトとして位置付けて推進してきたが、まだ、路線数も少なく乗り換えも不便なため、公共交通機関の主役はバスが、全体の75%を占めている。

 今回の円借款の供与対象は、地下鉄ブルーラインの終点になるバンスー駅からドンムアン空港を経由し、終点ランシット駅を結ぶ26.3キロメートル、8駅の高架鉄道の建設と、車両・システム等の調達にあてられる。2019年の開通を目指し、2013年1月に土木工事が開始された。

 この事業では、高架鉄道の建設に加え、バンコクの新ターミナル駅となる「バンスー中央駅」の建設も行われている。将来的には、都市鉄道、在来線、更には計画の進むチェンマイへの高速鉄道(日本の新幹線が最有力)など、複数の路線がここを起点に発着する計画になっている。

 これまでJICAは、バンコクの都市鉄道整備をタイにおける主要な支援分野と位置付け、2004年に開業した地下鉄ブルーライン、2016年8月開業予定のパープルラインの建設に円借款を供与するとともに、運行能力向上等に関する技術移転を実施してきた。今年5月27日には、日本政府が、タイ運輸省との間で「鉄道分野に関する協力覚書」を調印し、タイの鉄道整備における日・タイ間の協力体制を更に強化する方針が打ち出されている。タイの鉄道整備が加速する中、より多く、日本の優れた鉄道技術が活用されることに期待が寄せられている。
【編集 : TY】

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