【タイ】100年続く、タイの老舗中華料理店「笑笑酒樓」に行ってみた
Global News Asia / 2015年7月19日 17時0分
2015年7月19日、タイ最大の中華街ヤワラーにある、100年以上続いている中華料理店「笑笑酒樓」に行ってみた。店名が日本の居酒屋チェーンを連想させるが、読みはタイ語の笑うを意味する「イムイム」となっている。
中華街の名前の由来になっているヤワラー通りのやや東寄りにある路地を入ったところにこの店がある。潮州人の移民1世が作った店で、今の場所はおよそ40年前に路地の向かい側から移った。
タイは1800年代から1957年ごろにかけて中国からたくさんの移民がやってきた。タイでは潮州人が特に多く、勤勉さもあってか、現在では政財界の中枢には必ずタイ華人がいるほどになった。タイでは近隣諸国からの流入もあって、移民に対してはかなりシビアに同化政策を実施してきた。そのため、タイ華人はマレーシアやシンガポールの華人と違い、中国語ではなくタイ語で会話をし、場合によっては中国のアイデンティティーを一切持っていない華人もいる。
この「笑笑酒樓」で人気なのはカリカリに揚げた中華麺にパラパラとハムをかけた「イーミー」だ。砂糖と醤油や黒酢をかける。ハムの塩気、麺のカリカリ部分としっとり部分が絶妙で、日本人でも気に入ること間違いなしだ。
ちょっと変わったものでは、コイ科の淡水魚コクレンをピーナッツソースで食べる刺身がある。身自体も生臭くなく、ピーナッツの強さでおいしく食べられるのだが、日本人には好き嫌いが分かれる一品かもしれない。
ほかには「酔っ払い鶏(ガイ・チェー・ラオ)」という、鶏肉を紹興酒に漬け込んだものもおいしかった。ほんのりと酒の風味がし、ジューシーな鶏肉はとろけるようだった。
メニューには中国語と英語があるので、言葉ができなくても問題はない。創業者の息子である店主は単語だけだが日本語も使えるようであった。
ヤワラーは今地下鉄工事で変わりつつある。元々渋滞がひどく、駐車場も慢性的に不足している街なので、地下鉄が完成すれば行きやすくなり、違った形で発展する。
そんな中、この歴史ある「笑笑酒樓」がどう変わっていくのか。非常に楽しみである。
【執筆 : 高田胤臣】
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