【タイ】バンコク爆破テロの犯人が捕まったカンボジア国境とはどんなところか

Global News Asia / 2015年9月4日 17時0分

国境に隣接するロングルア市場。市場はどんどんと拡大し、複数の市場が連なっている状態。(高田胤臣撮影)

 2015年9月4日、タイとカンボジアの国境、アランヤプラテートを紹介する。

 9月1日の報道で、8月17日のバンコク爆弾テロの実行犯が逮捕されたのがこの辺りである。

 タイ側はサゲオ県アランヤプラテート郡で、カンボジア側の地名はポイペトという。ポイペトにはタイで違法のカジノが数軒あり、バンコクから無料のシャトルバスも出ている。賭博が好きなタイ人も多数ここで出入国をしており、陸路で国外に出られる国境ゲートとしては出入国者が比較的多い。また、ポイペトからはカンボジアの世界遺産「アンコールワット」へ約2時間程度で行くことができる。

 バンコクからアランヤプラテートへは陸路でしか行くことができない。自家用車以外であれば、長距離バスや乗り合いバン、鉄道がある。鉄道は本数がかなり少ないので、一般的にはバスや乗り合いバンで向かう。バンコクからは約240キロメートル程度で、所要3~4時間だ。

 タイ領土内の国境線に面してロングルア市場など巨大な市場がいくつか並んでいる。ここで商いをするのはほとんどがカンボジア人だ。このエリアまではカンボジア人は1日パスで入国でき、商人たちはカンボジア国内で製品を入荷し、タイ領土内で販売。夕方国境が閉まる前に再びカンボジアへと帰国する。

 ロングルア市場などで販売されるのは服飾、雑貨、生活用品から食品まであらゆるものとなっている。値段も安いので、世界最大の週末市とされるバンコクのチャトチャック・ウィークエンドマーケットの商人はここで仕入れていると言われている。

 一時期は日本のバイヤーにも注目され、古着の仕入れ先として人気を集めた。なぜなら、カンボジアには内戦後の支援物資として先進国などから古着がたくさん送られたが、豊かになって支援が不要になった今でもそのルートだけは残っており、商人がそれらを持ってロングルアで安価で販売しているからだ。

 ただ、ロングルア市場などはほぼ無計画に店舗を増設していったため、広大な敷地に点在する目的の店をみつけるのが非常に難しい。また、距離的な問題もあり、最近は日本人バイヤーの多くは製品ジャンルごとにエリアがまとまっている既出のチャトチャック市場に行くようになっているという。

 国境もあることから、アランヤプラテート周辺には警察や陸軍の検問が多く配置されている。カンボジアから警備の薄い箇所を狙って不法入国するカンボジア人を摘発するためであるので、普段は日本人や欧米人などその他の国の人はほとんどノーチェックで通過できてしまう。今回逮捕された犯人とされる人物は恐らく空港の厳戒態勢よりもこちらの手薄さを狙ってきたところが裏目に出たのかもしれない。
【執筆 : 高田胤臣】

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