【タイ】日本初・国産新造車両がバンコクに9月18日に到着
Global News Asia / 2015年9月17日 16時8分
2015年9月18日、横浜港の大黒埠頭で9月7日に船積みされた、日本製の新造車両を載せた船が、いよいよタイ・レムチャバン港に到着する。
日本は、バンコクの鉄道インフラ整備にこれまでさまざまな協力を行なってきたが、今回初めてドイツSiemensを破り、日本製新造車両の輸出にこぎつけることが出来た。初輸出は、丸紅・東芝・JR東日本が共同で受注した、タイ・バンコクの都市鉄道「パープルライン」で運行される車両2編成6両だ。
円借款事業として「パープルライン」は全長23Km、16駅、2016年に営業運転を開始する予定。
パープルラインに導入される車両は合計21編成、63両。JR東日本グループの車両メーカー、総合車両製作所(J-TREC)が製造。モーターは東芝製。変電・配電システムを明電舎が担当する。
今回製造されるパープルライン向けの車両は、J-TRECのステンレス車両ブランド「サスティナ」の海外向け第1号となる。運行開始から10年間、JR東日本がメンテナンスを受注している。
交通渋滞解消のため都市鉄道建設が進むバンコクだが、スムーズな運行管理の難しさを理解しつつある。バンコクのスワンナプーム国際空港とバンコク都内を結ぶ都市鉄道エアポート・レール・リンク(車両はドイツSiemens製)は、2014年4月から、車両整備の不具合との理由で急行列車の運行を取りやめている。
アジアの鉄道に詳しい戎光祥出版の小関秀彦さんは「近年、日本国内の鉄道車両はコストダウンを目的とした共通設計化が進んでいます。JR東日本の子会社である総合車両製作所のステンレス製の汎用設計車「サスティナ」もそのひとつで、優れた走行性能や居住性を追及した、新時代の鉄道車両の規格です。アジアでは都市鉄道を基軸交通機関とした街をつくる流れが顕著ですが、今回のバンコクのように高性能ながらも低コストな日本製車両が食い込む余地は十分にあります。近い将来、アジア各国で日本テイストの鉄道車両を見られる日がくるかもしれません」と話している。
【編集 : TY】
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