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カンボジアの農村で大画面パブリックビューイング・歓声をあげる子どもたちーJICAカンボジア事務所

Global News Asia / 2015年9月23日 13時0分

大画面に歓声をあげる子どもたち JICA提供

 2015年9月21日、JICAカンボジア事務所が発行する「カンボジアだよりNo49」に、『ワールドカップ予選、観戦にはじける笑顔学生らが農村でパブリックビューイング』と題する記事が掲載された。

(記事)9月3日の夜、熱気あふれる「埼玉スタジアム」と、カンボジアの小さな農村が「サッカー」でつながりました。2018年FIFAワールドカップ・アジア2次予選での日本とカンボジアの対戦を、プレイベン州スマオン村の子どもたちに生中継で見てもらおうというプロジェクトが実施されました。

 プロジェクトを呼びかけたのは、スマオン村で7年にわたりサッカーを軸とした支援を続けている学生団体「WorldFut」と、カンボジアでサッカーの普及やスポーツ振興の活動をしているアルビレックス新潟プノンペン。JICAが後援し、特定非営利活動法人ハートオブゴールド及びソニーコンピュータサイエンス研究所が協力しました。

 試合当日、スマオン村には日本からこの日ために訪れたWorldFutの関係者を含むたくさんの日本人が集まり、スマオン小学校でのパブリックビューイングの準備に当たりました。試合を大きなスクリーンで見てもらおうと、まだ陽射しの強い時間から機器を設定し、白い布で作った大型スクリーンを設営しました。

 また、子どもだけでなく、大人にも見てもらおうと、試合前には大型バスの宣伝カーが村を走り回りました。試合までの時間でお祭り気分を盛り上げようと、NPOハートオブゴールドが、子どもたちと一緒にエアロビクスをしたり、ペットボトルと小石で応援グッズを作ったりする活動も盛り込まれました。

 午後5時半、試合が始まり生中継のテレビ画面が大型スクリーンに映し出されると、子どもたちは食い入るように選手たちの動きを見つめていました。試合は日本の勝利に終わりましたが、カンボジア人選手たちの健闘は、サッカー大好きな子どもたちに夢を与えたようです。

 WorldFutが活動を始める前、スマオン村にはボールも、運動ができるグラウンドもなかったといいます。そこで彼らは、スマオン村にボールやルールブックを贈り、グラウンドを建設して子どもたちがサッカーに親しめる環境づくりに取り組んできました。

 この日集まった子どもたちも、夢中でボールを蹴り合っていました。ほとんどの子が裸足でしたが、その足さばきはなかなか見事。副代表、岩瀬美南海さん(法政大3年)は、「私たちが贈ったルールブックを大事に使っていたり、子どもたちが練習を続けていたりする姿を見ると、7年にわたる村での活動の積み重ねをしっかりと感じます。パブリックビューイングはその一つの集大成です」と話しました。

 このイベントの翌日にも、村の子どもたちを対象に、ハートオブゴールドによる体操の指導、アルビレックスによるサッカークリニックが開かれ、当地で体育の振興に携わるJICA青年海外協力隊員も協力しました。

 11月17日には今度はプノンペンで2次予選の日本戦が行われます。カンボジアチームにとっては「ホーム」での試合、ますますの健闘が期待されます。
【編集 : UA】

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