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【タイ】乗車拒否や不正は当たり前のタイのタクシー

Global News Asia / 2015年9月28日 9時0分

協同組合のタクシー。以前は赤と青のツートンカラーのみだったが、組合ごとに色をつけることが自由化され、様々なカラーが出ている。(高田胤臣 撮影)

 2015年9月28日。タイのタクシーも日本同様に個人タクシーとタクシー会社(組合)のものがある。

 見分け方は非常にシンプルで、色を見ればすぐにわかる。個人タクシーは黄色と緑のツートンカラーで、タクシー会社は任意の色になっている。正確にはタイではタクシー会社は存在せず、協同組合が管理する車になる。ネット上で確認できる組合は21グループになるが、恐らくそれ以上あるだろう。

 タイのタクシー運転手も日本の第二種運転免許証に当たる公共運転免許証が必要で、個人タクシーは免許証1枚につき1台しか購入できない。協同組合の場合はひとりで数台買うことも可能。そのため、複数のタクシーを購入して貸し出すというビジネスもある。

 個人タクシーと協同組合の違いは基本的に乗客側には関係がない。例えば、組合だとタクシー無線や運転手の社会保険が用意されているなどになる。世相によっては、組合タクシーは運転が乱暴で危ないと言われたり、個人タクシーは強盗などをするので乗らない方がいいなどの噂が流れる。

 昨今は単純に見た目がきれいなタクシーを選ぶ傾向にある。きれいなタクシーは整備も運転もしっかりしているというイメージがあるからだ。

 いずれにせよ、タイのタクシーは悪評高い。運転手が道を知らなかったり、乗車拒否も日常茶飯事。メーターが不正改造され、通常ならば400メートル毎に距離に応じた法定料金が上がり、渋滞時(時速6キロ以下)で1分あたり1.5バーツ上がるところが異常な金額になるなど、トラブルが多い。

 そのため、タイの陸運局がダイヤル1584で24時間、苦情を受け付けるホットラインを設けている。これはタクシーだけでなく、長距離バスなどあらゆる陸上輸送手段に対する苦情を受け付ける。

 タクシーは6カ月に1度(登記7年以上のタクシーは4カ月に1度)、陸運局での点検が義務化されている。その際にホットラインで苦情があったタクシーは悪質レベルにより1件につき数百バーツから1000バーツの罰金を支払わせるようになっている。

 しかし、メーターは電子機器なので改造は容易であり、バンコクは特にタクシーの台数が非常に多いため、在住外国人の中にはホットラインの運用自体に効果があるのか疑問の声がある。最近は乗車拒否をしないタクシー組合も登場したが、現状はあまり変わっていない。
【執筆 : 高田胤臣】

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