【インド】政策金利を0.5%引き下げ6.75%にーHSBC投信
Global News Asia / 2015年9月29日 20時26分
2015年9月29日、HSBC投信は、インドが政策金利を0.5%引き下げ6.75%にしたことについて、金融マーケットへの影響などを伝えた。
インド準備銀行(中央銀行)は、9月29日、政策金利を0.5%引き下げ6.75%にすることを決定し、即日実施した。金利を引き下げたのは、世界経済の減速懸念と国内のインフレ率低下を受けたもので、引き続きインフレ率の落ち着きが予想されるため、中央銀行は金融緩和を継続する見通しだ。
インド準備銀行(中央銀行)の金融政策決定会合で、政策金利であるレポレートを0.5%引き下げたが、市場予想は0.25%だったため、インパクトが強かった。利下げは1月、3月、6月に続き今年4度目となった。
ラジャン中央銀行総裁は「世界経済の成長減速に対して、内需が強く拡大することが重要とし、現状では、可能な限り金融緩和を進める必要がある」と述べた。
利下げの背景には、原油安や食料品価格の上昇率低下を背景としたインフレ率の低位安定がある。直近8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.66%と、中央銀行が2016年1月の目標値として設定している6%を大きく下回っている。また、卸売物価指数(WPI)は前年比でマイナス圏での推移が続く。
予想を上回る利下げ幅をインド金融マーケットは好感し、株式市場では下落していたSENSEX指数が利下げ発表後に値を戻し前日比+0.8%、債券市場では10年物国債利回りが0.13%低下(価格は上昇)し7.59%となった。通貨ルピーは対米ドルで0.1%の米ドル安・ルピー高となっています(いずれも日本時間29日16時30分現在)。
HSBC投信では、インフレ率が落ち着いた推移を続ける中で、中央銀行は追加利下げを行うものと予想している。
インド株式・債券市場は、インフレ率低下や経常収支の赤字縮小など経済ファンダメンタルズの改善、構造改革の進展に加えて、金融緩和の継続が支援材料になるとの見方を維持している。また、通貨ルピーも、経済ファンダメンタルズの改善、外貨準備高が増え、中央銀行に対する市場の信認などから、底堅い推移を見込んでいる。
【編集 : TY】
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