【インドネシア】高速鉄道は中国を採用ー中国の新提案は非現実的との疑問の声も

インドネシアのイメージ　ツーリズムEXPOジャパン2015インドネシアブース(2015年9月25日撮影)

　2015年9月29日、インドネシアメディアなどによると、日本と中国から提案されていた高速鉄道について、インドネシア政府は、中国から提案されている計画を採用することを決めた。

　激しい受注合戦が行なわれており、一時は、高速鉄道の計画自体を白紙に戻したとも伝えられていたが、中国が新たに提案した案が、インドネシア政府の心を動かした。

　提案の詳細は不明だが「財政負担や債務保証を伴わない新たな提案があった」と伝えられており、中国が全ての初期投資を負担する画期的なプランだという。ただこの新提案が実行可能なものなのかどうか、詳細を詰める段階でトラブルが起きるのではないかと心配する声も出ており、提案内容の信ぴょう性を疑問視する関係者もいる。

　これまでも、中国からの提案を採用した国が、具体的な計画を話し合う過程で、中国側からの当初提案の条件内容が大きく変更されたケースがあり、計画自体が暗礁に乗り上げてしまったケースもあるからだ。

　来日中の、ソフヤン・ジャリル国家開発企画庁長官が、菅官房長官に中国案を採用することを伝えたが、日本側は驚きを隠せない状況だという。

　高速鉄道計画はジャカルタ―バンドン間の約140Km。日本の新幹線方式の導入が有力だったが、中国は巨額融資を提案するなどで昨年末から積極的な交渉をしていた。
【編集 : MM】