【タイ】まだ増える？ 日本紹介番組が「またまた」スタート

マリオに扮して札幌市内を走るシーンも登場。タイ人の目線で見た日本はどう紹介されるのか興味深い。(PLEARN PHALID社 提供)

　2015年10月4日、タイでは、日本を紹介する旅番組が花盛りだ。地上波、衛星放送を合わせると10以上の番組が放送されている。そうした状況の中、また新たな番組が2日夜スタートした。

　タイでは日本好きを象徴するかのように「Say Hi」「すごいジャパン」「ドゥーハイルー」など多くの日本紹介番組が現在放送されている。そんな中、また新たにひとつ日本を紹介する番組が加わった。新しく放送がスタートしたのは、タイの地上波5チャンネルの「tadaima」という番組。夜10時50分からの30分番組として、今後毎週金曜に放送される。

　番組を制作したPLEARN PHALID社によると、第1シーズンは10月から12月の3カ月間12回に渡り、今タイ人にもっとも人気の北海道札幌市をメインに放送される。

　札幌市が全面的協力し、地元企業の株式会社ルーツ・オブ・ジャパンと共同制作された。タイからの撮影チームが、9月上旬から14日間に渡ってロケを敢行。その際には、北海道新聞にも取り上げられるなど、地元へのインバウンドのさらなる呼び込みに期待も高まっている。

　番組名「tadaima」というのは、日本語の「ただいま」とタイ語の「もし、来られたら」という意味のター・ダイ・マーを掛けている。これは、日本を旅するには、どうすればいいのか。例えば、A地点からB地点に行くのに、どういう交通機関があり、どのように利用するのか。切符はどう買えばいいのかなど、単なる観光スポットの案内に留まらずに、視聴者が自分でも行けるような構成になっている。増加するタイ人観光客が、一人旅もできるようにと配慮されて企画された。

　番組で事前に行ったタイ人へのインタビューの中では、以下のような回答があったという。

「一人旅してみたいけど、英語も日本語も出来ないのに行けるわけないじゃない」

「今の(日本紹介)番組は、行き方とか何も言わないから、調べるのが大変だよ」

「前行った時は、ガイドさんが全部やってくれた。でも自分で行くなら、こういう番組があるといいなと思ってたよ」

「見てみたいけど、時間が遅いかな。金曜の夜は遊びに行っちゃうから。YouTubeとかにアップして！」

　番組では、今後タイ国内だけでなく、日本を含めた世界に向けてYouTubeなどでも公開する予定だと言う。

　また、番組内で日本の人気ポップロックバンド「バス☆ロビ」の曲が使用されており、映像にリズム感を加えている。バスロビは現在番組のメインテーマを製作中とのことだ。

　番組ではまだスポンサーを募集中とのことで、タイ人観光客を誘致したい自治体や、企業からの問合せも多いとの事だ。

　日本紹介番組は、タイ人の日本熱がまだ冷めそうも無いこともあり、まだまだ増えそうだ。
【執筆 : そむちゃい吉田】