世界一気持ちいいタイ式マッサージがあるのに、マッサージチェアが普及ーバンコク

簡易タイプのマッサージ機は1年間保証で、ちょっとした故障でも新品に交換してくれるという。タイ製中国製の場合劣悪なものも多く、タイでは購入前に作動するかどうかをチェックするべきである。(高田胤臣 撮影)

　2015年10月12日、デパートやショッピングモールの催事場などで、時折マッサージ機などの販売をしている。マッサージチェアそのものや、既製の椅子に取りつけられるタイプなど様々な種類がある。

　タイは古式マッサージが世界的によく知られている。タイ国内では総本山であり、涅槃像で観光客に有名なワット・ポーという寺にある教室の修了証、もしくはそれに準じた教室などで取得する修了証がタイ古式マッサージ師の免許として認められている。修了証取得のための費用は高くなく、女性や目が見えない方の就職にも役に立つ。

　そのため、タイ国内には至るところにタイ古式マッサージ店があり、客も1時間あたり高くない料金でマッサージを受けることができる。このマッサージの歴史は2500年前に遡るとされ、一部の古式マッサージに詳しい人々からタイ伝統医学にも通じる治療スタイルでもあるとされ、技術に長けたマッサージ師ならば体の不調をマッサージで解消できる。

　それほどマッサージが安く身近でありながら、昨今は商業施設などでマッサージチェアが販売され、多くのタイ人で賑わっている。こういったマッサージチェアの技術は日本で確立されたものが多く、タイ人もその事は知っているようである。

　しかし、その事を利用した悪徳業者の多くが、タイ製もしくは中国製のマッサージ機を日本製と偽って、あるいは本人もそうと信じ込んだまま販売している。実際に商品の箱や説明書を見ても日本製どころか製造場所が書かれていないものも少なくない。

　やっぱり、タイ古式マッサージ師の施術がお勧めだ。
　
【執筆 : 高田胤臣】