世界寄付指数ランキング 1位ミャンマー、マレーシア10位、タイ19位で日本は?
Global News Asia / 2015年11月15日 11時0分
2015年11月15日、英国のチャリティーエイド財団は、全世界145カ国を対象に、寄付やボランティアがどのくらい行われているかを調査した結果を発表。ランキングトップは政権交代で話題のミャンマーだった。
英国のNGO支援団体チェリティーエイド財団は、調査機関に依頼し、全世界140カ国で寄付行為やボランティア活動についての調査を行った。調査項目は以下の3点。
1:1カ月以内に誰か見知らぬ人にお金を寄付したか。
2:チャリティーなどに募金したか。
3:ボランティアとして時間を提供したか。
その結果、上位20位では先進国と新興国とが半々であった。
1位 ミャンマー
2位 アメリカ合衆国
3位 ニュージーランド
4位 カナダ
5位 オーストラリア
6位 イギリス
7位 オランダ
8位 スリランカ
9位 アイルランド
10位 マレーシア
11位 ケニア
12位 マルタ共和国
13位 バーレーン
14位 アラブ首長国連邦
15位 ノルウェー
16位 グアテマラ
17位 ブータン
18位 キルギス
19位 タイ
20位 ドイツ
タイで慈善活動に関わるY氏によると、
「タイでは仏教の教えに基づいて、日常から施しをする文化があり、街頭での募金活動や物乞いへの寄付は、ごく普通の行為。これに企業も進んで社会貢献として、学校の施設や災害時の寄付などを行っている。もっと上の順位だというイメージがあったので、意外に低いなというのが正直な感想です」と、語ってくれた。
Y氏の話を裏付けることとして今年、ネパール大震災の支援として、バンコクのスラム街で、日収が400円にも満たない人々からの寄付金が、一日で約10万バーツ(約30万円)も集まったという実例があり、東日本大震災の際にも、同じでスラムで100万円以上の支援金が集まっている。
こうしたことから、同じ仏教国であるミャンマーが一位というのは、長い軍事政権下で、まだ日常の暮らしが知られていないだけであって、タイ以上に施しや助け合いの文化が根付いていることを伺わせるものといえるだろう。
日本は145カ国中102位で、前回調査時の90位からさらにランクを落とした。また、韓国は64位、中国は144位だった。先進国の一員でもある日本が102位というのは、予想を遥かに下回ることであり、寄付やボランティアがまだまだ根付いていない実態を浮かび上がらせている。
テレビのイベントや歳末助け合いなどのイベントでの募金では、物凄い額を集めるものの、日頃の人への施しやボランティア活動は、諸外国と比べると圧倒的に低いレベルだ。
人を思いやる。おもてなしの精神などが美徳とされる日本には、かつて、助け合うことが普通にあったと記憶している。災害時にだけではなく、日常の振る舞いの中でこそ発揮されるべき美しい精神と文化を思い出して欲しいものだ。
【執筆 : KK】
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