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【ラオス】日ラオ国交樹立60周年記念事業 日ラオ合作映画「サーイ・ナームライ」が撮影中

Global News Asia / 2015年11月20日 11時0分

主演俳優の井上雄太(東宝芸能)とティダー・シッパサイ(ラオス)。(写真提供:森卓)

 2015年11月20日、日本とラオス人民民主共和国は今年3月5日で国交を樹立してちょうど60周年となった。これを機にラオスと日本の映画関係者や俳優らが共同で映画を作成する事業が始まった。タイトルは「サーイ・ナームライ」。今月6日からラオス近郊で撮影が開始されている。

 監督は市川崑監督などの作品助監督を経て2011年に阿部寛主演の映画「天国からのエール」で劇場映画監督デビューを果たした熊澤誓人さん。俳優陣にはテレビなどで活躍する井上雄太さん、2012年ミス・ラオス・コンテストで準ミスに輝いたティダー・シッパサイさんを起用している。

 物語は経済発展が進む2015年、ラオス人女性ノイが友人らとナムグム湖観光へ行くが森に迷い、1960年のラオスにタイムスリップする。そこで彼女は水難事故で川辺に流れ着いた日本人青年の川井と出会い、水に棲む龍神伝説を信仰する村に滞在するというもの。

 ラオスの外貨獲得に貢献している水力発電所と、1960年にラオスで水難事故に遭い亡くなった日本人青年をモデルにし、ラオスののんびりとした伝統的で美しい村落を舞台に描く恋愛物語となっている。

 ベトナム戦争などの影響で共産化したラオスは、2015年現在でも国内に映画館が5カ所しかなく、上映される映画も隣国タイから入ってきたものやハリウッド映画、日本映画などしかない。ラオスではほとんど制作されず、世界的に見ても映画に関しては立ち遅れていた。

 しかし、近年は海外留学などで映画を学んだラオス人の若者らが国内で映画撮影に挑んでいる。今回の日ラオ共同事業の立ち上げに携わり、プロデューサーとして活躍する森卓さんがこういった若者に出会ったことが日ラオ共同映画制作のきっかけとなった。

「サーイ・ナームライ」は2016年4月公開予定。言語はラオス語で、日本語字幕になる。
【執筆 : 高田胤臣】

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