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【タイ】BTSサパンタークシン駅が単線なので乗り方に注意が必要

Global News Asia / 2015年12月5日 9時0分

シーロム線の混雑解消のネックになる単線駅。開業当初にまったく延長を考えていなかったのかと思うと、タイ人らしさも感じられる。(高田胤臣 撮影)

 2015年12月5日、バンコク都内の一部を走る高架電車スカイトレインの単線問題を紹介したい。

 スカイトレインはタイでは運営会社の社名のままBTSと呼ばれる。正式名称は「国王陛下ご生誕6周支記念高架鉄道」で、1999年12月5日、タイのプーミポンアドゥンヤデート国王陛下72歳の誕生日に開業された。

 BOT方式で建設され、開業後に路線の延長も行われている。現在もさらに延長工事が続いている。バンコクの渋滞問題の緩和に期待されたが、思ったほどの効果はなく、開業当初は赤字が続いた。2002年に黒字になり、現在は朝夕のラッシュアワーは駅のホームが利用客でいっぱいになる事態になっている。タイ人は、ほかの乗客と体を密着させて乗車することがないので、車内は日本ほどの混雑はないのでホームに人が溢れかえる。その対策として駅のホームに転落防止のドアを設置するなどしている。

 車両は開業時はドイツ製のものを使用していたが、現在は中国製の車両と混成で利用している。ラッシュアワーに4両編成にしていたが、現在は全時間帯で4両編成になっている。

 BTSは主にスクムビット線とシーロム線になるが、シーロム線は路線延長を考慮していなかったのか、開業当初の一方の最終駅サパンタークシン駅が単線になっている。そのため、2009年に延長部が開業しているにも関わらず、混雑時に本数を増やすことに限界が出てきている。企業の多いサーラーデーン駅は改札からも人が溢れるほどで、解決案としてサパンタークシン駅の閉鎖もあったが、いまだにそれは実施されていない。

 そのため、サパンタークシン駅は双方向の車両が進入してくるので、慣れていない旅行者は乗り間違える可能性がある。車両側面の電光掲示板に「BANG WA」とあればチャオプラヤ河を渡る方向に、「NATIONAL STADIUM」とあれば都心の方に向かう車両と判断することができる。また、それぞれの方向で車両の停車する位置が少しだけずれているので、先頭車両以外は注意しなければならない。

 王宮などへ行く水上バスの発着も、この駅の真下なので混雑解消のネックではあっても、なくなるのも不便に感じるだろう。
【執筆 : 高田胤臣】

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