【香港】香港の世界地図で南シナ海はどう描かれているのか?

Global News Asia / 2015年12月14日 11時0分

香港・通用図書社の世界地図(我妻伊都 撮影)

 2015年12月14日、以前、ドイツや台湾の世界地図を紹介したが、今回は香港の世界地図を検証してみたい。

 この世界地図は、「通用図書」 社の地図で、香港の大手オンライン書店「スーパーブックシティ(超閲網)」 でも購入できるので一般的な地図と見ていいだろう。香港の大型書店で380円ほどで入手した。  

 香港は、1997年に中国へ返還されているため地図も中国本土ルールになっており本土発行の世界地図とほぼ同じに描かれている。

 地図を広げてアセアンを眺めてみると、ベトナムやマレーシア、フィリピンなどが接する南シナ海には、中国地図と同様に中国が一方的に主張する「十段線」が描かれている。南沙諸島(地図上は南海諸島)には(中)と書かれており、自国領をアピール。当然ながら台湾は中国本土と同じ色で塗り潰されており、尖閣諸島は釣魚島の名称で(中)と、ここでも領有権を主張している。

 香港は、中国での正式名称である「香港特別行政区」となっている。

 通用図書の世界地図の全体的な傾向としては、海岸線が不明瞭で、半島や島の形状が大雑把だ。北海道や四国もかなり適当に描かれている。

 さて、その日本周辺を検証してみると、日本海の呼称は単独表記。北方領土は日本領土として塗られている。竹島は記載なし。北朝鮮は朝鮮、韓国は韓国と表記するなどこれらは中国本土と同じだ。

 本土の地図との違いを北方領土で見つけることができる。国境線や色分け上は日本領としているが、島名の隣にロシア占領と実効支配されていることが書き添えられている。たとえば、択捉島(ロ占)と表記されている。

 さらによく観察すると南シナ海の十段線の太さは、本土の地図よりも若干細い印象を受けるなど、この地図における南シナ海や南沙諸島のアピールは中国本土ほどゴリ押し感はなく、中国ルールには従っているが、アセアン諸国との関係を考慮してか控えめなアピールに留めているのかもしれない。

【執筆 : 我妻伊都】

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