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【カンボジア】バッタンバン州の孤児院にサンタクロース

Global News Asia / 2015年12月27日 13時0分

岩田亮子さん・ほりカフェHOC(カンボジアで第二の都市と言われるバッタンバン州、12月25日撮影)

 2015年12月25日、カンボジアで第二の都市と言われるバッタンバン州は、アンコールワットがあるシェムリアップ州に行く多くの日本人にはあまり馴染みがない州だが、欧米からの観光客は多い。

 テレビのバラエティ番組でおなじみの、竹に乗ってレールを走るバンブートレインや、夕方になると洞窟から一斉に飛び出す蝙蝠の群れがドラゴンのように見える光景もバッタンバン州だ。

 かつてフランスの植民地だった街並みはフランスのセーヌ川を彷彿とさせる。米の産地であり、美人が多い。街には洋服屋が多く、女優もバッタンバン出身が多い。裕福とは言えないが、金銭的に余裕がある家庭も多く、この州からは海外への留学生も多く出ている。

 また昨今クリスマスも自然とカンボジア人の家庭に浸透してきている。街の中華料理のお店では、食事を楽しむ家族連れの子どもがサンタクロースの帽子をかぶっていた。兄弟は揃ってスマートフォンでクリスマスのアニメーションを観ていた。

 一方で、都市部から15分ほど走ると農村地帯が広がっており、暮らしぶりも厳しい。貧富の差は州単位でも明白だ。

 ここバッタンバン州で子どもの未来のために活躍する日本人女性がいる。岩田亮子さん。福岡県出身で以前は大手航空会社のキャビンアテンダントをしていた。品が良く、いつも柔らかな笑顔で話す。だがその中には情熱とエネルギーに満ちている。

 学生時代から「いつか自分にできる支援をどこかの国で」と考えていた岩田さんは、2009年から、ノリア孤児院「HOPE OF CHILDREN」の孤児院運営テクニカルアシスタント・ボランティアとして、子どもたちと生活を共にしている。

 2015年2月に、孤児院の子どもたちの自立支援のため、ほりカフェHOCを立ち上げた。店外も店内も可愛らしく、日本人に馴染みの料理が、東京のカフェ顔負けの小洒落た感じで出てくる。日本人にも人気の店で、クリスマスは団体客の予約で埋まった。

 一方、孤児院ではNPO法人CATiCがクメール語に吹き替えた『ニルスのふしぎな旅』を上映していた。岩田さんは「初クリスマスを迎えたカフェは仕込みとお客様対応に追われて、学校から帰った子どもたちを置き去りにするところでした。サンタさんがまたもや救ってくれました」と言う。

 孤児院の子どもたちには、映画だけでなく、日本の支援者から洋服やお菓子、ボールペンなどの贈り物も届いた。孤児院にクリスマスの飾りつけをして、サンタクロースの帽子をかぶった子どもたちは大喜びだ。お菓子を食べながら映画を鑑賞した。

 ノリア孤児院に映画上映を観に来た日本人女性は「子どもたちが笑ったり、ハラハラしたりしている様子が画面の明るさを通して影絵のように見えました。そして数匹のワンちゃんたちと、お坊様と、その空間がまるでメルヘンのようでした。決してメルヘンではな厳しい現実の中での岩田さんとお坊様の活動だと思いますが、お二人の深くて暖かい思いやりが生み出している空間なのでしょうね」と語った。
【編集 : Mrin】

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