【タイ】著作料の徴収詐欺で注意を呼びかけ
Global News Asia / 2016年1月21日 11時0分
2016年1月21日、YouTubeで昨年話題となってトップヒットを飛ばしたタイ人歌手が、曲の著作権料の徴収について詐欺が横行していると注意喚起を呼びかけている。
ネット上で注意を呼びかけているのは、昨年ソロデビュー曲「サイワーシボティムカン」が、YouTubeで火がついて昨年8月から現在もトップヒットとなっているKong Huayraiさんの所属事務所Sound Me Hang Record。
書込みによれば、ある店で該当曲の演奏について禁止する告知がされたため、店主に確認したところ数人がやってきて曲の著作権料を請求されたという。しかし事務所では個別に著作権料を徴収することはしておらず、代行業者と契約もしていないことから、彼らが詐欺である可能性が高いことが発覚したもの。
こうした事態にSound Me Hang Recordでは、「曲は、これまで通りに誰が曲を演奏しても構わないし、我々のような小さな事務所は、個別に権料を徴収する人も時間もない。逆に演奏してもらう事で、より多くの人にこの曲を聴いてもらえればそれが一番光栄なのです。」とコメントを発した。
タイでは、大手グランミー社のみが個別に著作権料を徴収して廻っている。日本のJASRACのような組織もあるのだが、代行や取りまとめて徴収することはしていない。そのため、まだまだ著作権に対する認識は低いと言わざるを得ない。
しかし、逆に業界内でも著作料の厳しい取り立てには反対の声も多い。トップライン社の女性新人歌手ブワ・カモンティップさんのマネージャー氏は「我々のような無名の歌手にとって、人が演奏したり、ビデオなどをアップしてもらえるのは、宣伝にもなるので逆にありがたい事。某社のように徹底してしまうと、本人以外が歌えないという事になって、肝心の曲を聴いてもらう機会が激減してしまうでしょう。著作料はダウンロードやCD売上げで十分。あとは宣伝も兼ねて他の人にもドンドン歌って演奏してもらえば良いと思います。」と語るように業界にとって問題解決には、一筋縄とは行かない様相だ。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】
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