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【インドネシア】暗中模索、中国受注・高速鉄道の起工式を強行ー問題山積

Global News Asia / 2016年1月21日 22時57分

用地の確保の目途も、難航していると言われている高速鉄道。写真はインドネシアのイメージ。

 2016年1月21日、ジョコ大統領や中国の国務委員らが出席して「インドネシア高速鉄道」の起工式が行われた。

 当初の計画から大幅に遅れており、建設許可もクリアされておらず、現政権の面子を保つために無理を押して起工式に漕ぎ着けた格好だ。インドネシア国内でも不安を口にする見識者が少なくない。

 危機感を強く持ったジョコ大統領が今月4日、関係閣僚会議を開き大号令をかけなければらないほどひっ迫している。

 2019年開業予定で、昨年9月にインドネシア政府が中国に発注を決めたジャカルタ―バンドン間・約140Kmの高速鉄道が当初計画通りに開業する可能性は、限りなく低い。

 当初は、日本の新幹線方式の導入が有力だったが、中国は破格の条件で受注競争に勝利した。しかし、中国からの提案を採用した国が、具体的な計画を話し合う過程で、中国側からの当初提案の条件内容が大きく変更され、計画自体が暗礁に乗り上げてしまったケースや、またフィリピン・マニラ近郊の鉄道計画では、工事を途中で中止し、地元業者への支払いをしないまま中国が逃げてしまったこともあるからだ。フィリピンの工事は日本のODAで工事を再開する予定だ。

 2015年8月にインドネシア政府に提出した中国の提案書には、日本の提案書を元に作成されたと思われる痕跡があった。日本は、ボーリング調査を行なうなどして地質調査や需要の予測などを数年かけてまとめて、途中駅の入ったルート図を含む提案書をインドネシア政府に提出していたが、中国が提出した提案書にも同じデータが入っていた。またルート上の地点で中国がボーリング調査を行なったことは無く、日本の提案情報が何らしかのルートで中国に流れていたのではないかと見られていた。
【編集 : Kyo】

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