【タイ】生活排水で汚れた水にも生息できる「ティラピア」にご注意
Global News Asia / 2016年1月25日 9時0分
2016年1月25日、タイは全土的に淡水魚をよく食べる国で、中でもティラピアが日常的に食されている。実はこの魚は日本と非常に関わりが深い。
ティラピアはタイではプラー・ニンと呼ばれる。プラーは魚という意味で、ニンは漢字で仁と書くとされる。これは今上天皇陛下のお名前から一文字取られたものである。というのは、今上天皇陛下が皇太子のころの1960年代、タイのプーミポンアドゥンヤデート国王陛下に50匹をお贈りして養殖を提案したことがきっかけになっている。タイの国王は国民のために様々な研究や開発を行っており、ティラピアもタイ国内で繁殖に成功し、今に至っている。ティラピアは元々アフリカにいた魚で、食用にするため世界中の河川に導入された。国王陛下の繁殖成功でタイ全土で食されるほどに定着している。
しかし、この魚は雑食性が高く、冷たい水以外であれば様々な環境に適応できる。そのため、生活排水で汚れた水にも生息しており、バンコクなどのきれいとは言えない運河でもその姿が見られ、近隣住民がそこで捕獲して食料としている。
餌にはパンをこねたものを使用し、釣り竿やリールがついた木製のボウガン(弓矢型の銃)で捕獲する。住民に訊いてみると、「午前中から5時間かけて28匹釣れました」という。網の中にはたくさんのプラー・ニンがいて、大きなもので20cm超であった。「基本的には家族で食べますが、これだけ多く釣れた場合は売ることもあります」食べ方としては素揚げにして、ナンプラー(魚醤)を中心に作ったタレをかけたり、トムヤム・スープに入れるなどする。
下町ではタイ東北地方料理などを出す屋台などがたくさんあり、あまった魚はそれらの店に買い取ってもらうこともあるそうだ。河川によっては生活排水だけでなく工場排水によっても汚染されている可能性がある。そういった点を踏まえると、屋台で購入するのはやや心配になってくる。ただ、タイにおいてはプラー・ニンによる健康被害などが今のところニュースにはなっていない。
【執筆 : 高田胤臣】
この記事に関連するニュース
-
幻の魚イトウの聖域に風力発電 原発相当計画に「最大級」の懸念
毎日新聞 / 2024年5月4日 6時0分
-
アズマヒキガエルが北海道で増殖中 もともとは北海道にいない種で毒も 生態系に影響か 駆除活動に同行
HTB北海道ニュース / 2024年4月30日 18時24分
-
「水」問題、変わらぬ現場主義 奥ゆかしくお優しい 研究者、同級生が語る天皇陛下のお姿 ご即位5年
産経ニュース / 2024年4月29日 8時0分
-
両陛下、6月ご訪英 国賓で初 150年以上続く皇室と英王室の歴史
産経ニュース / 2024年4月27日 2時0分
-
水族トピック展示「日本で最も珍しい魚!?タンゴスジシマドジョウ」の展示を行います
PR TIMES / 2024年4月23日 12時45分
ランキング
-
1プーチン大統領の就任式、日本は出席せず=林官房長官
ロイター / 2024年5月7日 16時44分
-
2中国軍機、照明弾で豪ヘリ妨害=高度差60メートル、「危険」と抗議
時事通信 / 2024年5月7日 9時36分
-
3プーチン大統領、通算5期目の就任式…6年の任期全うならスターリンに匹敵する統治期間に
読売新聞 / 2024年5月7日 18時48分
-
4イスラエル軍、ラファ検問所のガザ側掌握と発表 支援の重要拠点
ロイター / 2024年5月7日 17時49分
-
5プーチン大統領、5期目就任式 ウクライナ侵攻の正当性強調も…政権運営の不安要素は
日テレNEWS NNN / 2024年5月7日 19時23分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください