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【タイ】うどんで感じるバンコクの食生活の変遷

Global News Asia / 2016年2月15日 17時0分

スワナプーム国際空港近くにある商業施設メガバンナーにも出店している丸亀製麺。タイ人が多い店だからか全体的にぬるい印象を受けた。(高田胤臣 撮影)

 2016年2月15日、和食店の乱立で供給過多になっているのではないかと感じるバンコクだが、さらに和食店が次々とオープンし、また2号店3号店と既存の店も増殖している。

 2012年1月に日本の讃岐釜揚げうどんの「丸亀製麺」が進出してきた。現在ではタイ国内に25店舗ができており、その勢いは止まらない状態だ。この「丸亀製麺」のほかにもうどん専門店がいくつかできており、タイ人にもうどんが定着した様子が窺える。元々タイにも米粉から作った麺であるクイッティアオがあり、タイ人も麺類が好きな人種である。そのため、うどんが定着したことは本当は驚くべきことではない。

 しかし、元々タイは外食文化ではあったが、多くのタイ人は外出先でも好んでタイ料理を食べていた。案外タイ人は食に関しては保守的というか、新しいものに興味はあっても舌がついていかなかった。タイ料理は味つけが濃く、日本のように食材の味を活かすというよりは調味料の味が勝っているものが多い。そのため、特に和食はタイ人にとってはただ薄味の料理でしかなかった。それが大きく変わってきたのは2010年ごろからだ。和食のブームと同時にSNSの発達で、芸能人などが食べている料理をアップすることで一般の人も興味を持ち始めた。

 まだ和食ブームが始まる前の2005年ごろに、日本人向け繁華街として知られるタニヤ通りのそばに日本人経営のうどん専門店があった。製麺機を日本から持ち込んでおり、コシがあっておいしかった。夜も遅くまで開いていたので流行っていたように見えたが、結局なくなってしまった。
どういった理由で閉店したのかは定かではないが、かつてはまだタイ人が和食の入り口にいたため、時代が追いついていなかったのではないかと思う。「丸亀製麺」の勢いを見ていると、タイ人の食生活もかなり変わったと感じると同時に、あの店が今やっていたらどうなっていただろうと考えずにいられない。
【執筆 : 高田胤臣】

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