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【ミャンマー】子どもたちの未来のために、学校教育支援(9)

Global News Asia / 2016年2月26日 10時0分

2015年度建設レー・ドゥー中学校分校引渡式典の昼食。

 2016年2月26日、生徒のお母さんたちの手作りシャン料理を紹介。

 シャン州と言えば、「シャンカオスエ」という鶏がらスープの米麺や、「トーフヌエ」というひよこ豆の豆腐ペーストがのった麺などの名物料理でよく知られている。あっさりしていて、新鮮な野菜がふんだんに使われるシャン料理は、日本人の口にも良く合う。学校建設を通じた地域開発事業を実施するミャンマー現地NGOセダナーの職員と一緒に事業現場を訪問する際には、地元の生徒のお母さんたちの手作りシャン料理を頂く機会もあり、それが密かな楽しみだ。

 2015年10月8日、レー・ドゥー中学校分校(※)の校舎完成引渡式典では、生徒のお母さんたち有志が腕によりをかけて作ったシャン料理が昼食会場に並んだ。インド豆の煮込み、筍の和え物、マンゴーと玉ねぎのサラダ、干海老と揚ニンニクのピリ辛ふりかけ、野菜炒め、シャン納豆など、料理の品々は、式典来賓者向けに用意されたものだが、建設に携わった地域住民にも振舞われる。教育熱心なお国柄のミャンマーではあるが、充分な教育環境が整っているとは言い難い。村でただ一つの学校の新校舎完成に、地域住民の喜びも一入だ。こうしたご馳走には、校舎作りに関わった全ての人への感謝が込められている。

 インレー湖に浮かぶインポーコンユワティッ中学校分校(2011年度校舎建設)でキン・タン・イー校長から、校舎完成後から取り組んでいる学校運営のための地域開発事業について伺った際には、インレー湖地域に多く暮らすインダー族料理が振舞われた。ミャンマー語で「ガータミン」というバナナの葉で蒸したもち米と魚のチマキは絶品だった。

 午前中や夕方など、昼食を挟まない場合の訪問でも、その村独自のお茶請けが用意されていることが多い。ひまわりの種やサツマイモ、ひよこ豆の豆腐をよく食べるシャン州ならではの揚物「トーフジョー」が定番のスナックだ。筆者のお気に入りは、もちもち食感がたまらない黒もちとうもろこし。州都タウンジーから車で南に2時間のトゥエ・プー準中学校(2005年度校舎建設)では、茹でた黒もちとうもろこしを頂きながら、村の開発委員会メンバーに校舎建設当時の話を聞いた。

 2015年度に小学校の校舎を建設したカウンワータウン村では、学校建設委員会マウン・テイン委員長の自宅にお邪魔した。パオ族伝統の赤米に、チキンカレー、豚肉と高菜の煮物、シャン納豆。黒もちとうもろこしのソテーは何度もおかわりをしてしまった。マウン・テイン委員長も、奥さんの料理に舌鼓を打ちながら、校舎完成後には、地域開発事業としてアボカド共同農園運営を計画していることを教えてくれた。

 美味しいごはんは、子どもたちと学校建設に携わる地域住民の元気の源だ。お母さんたちの手作り料理には、新校舎完成の喜びと感謝、子どもたちの教育環境向上への希望が詰まっていた。
(※)「ミャンマー教育制度」Global News Asiaサイト写真参照 
【執筆 : 日本財団 田中麻里】

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