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【ラオス】増え始めた日本料理店のオーナーの苦悩

Global News Asia / 2016年3月12日 17時0分

「大阪ハックジャオ」のカレーうどんは原価が高くなり、ほかのメニューと比べてやや割高だ。カレーうどんが店の中でも高い部類に入るのは日本では考えられないが、在住日本人からは人気である。(高田胤臣:撮影)

 2016年3月12日、経済発展が著しいビエンチャン。人口はほかの東南アジア諸国と比べるとまだまだ少ないが、隣国タイの和食ブームにつられてか、ビエンチャンも小さな和食ブームになっている。ラオスではテレビなどメディアがタイのものそのままタイ語で流れるので、タイのブームがやや遅れて入ってくる傾向にある。

 ビエンチャン市内の日本料理店で日本人経営の店は数えるほどしかない。ラオス人経営の店はラオス人好みの味つけになっており、本物の和食とは言えないが、それでも人気が出やすい傾向にある。日本人経営の店だと本物の味に近いので、ラオス人の好みと合わずに受け入れられないという皮肉な結果になることが多い。

 また、日本人経営者は本物の味を出すために食材にこだわる。ラオス国内で手に入るものであればいいが、隣国タイの大きな地方都市ウドンタニーまで車で2時間程度なので、そこで仕入れを行うことも日常だ。最悪はわざわざバンコクまで出向いて調味料などを個人輸入する。

 タイの首都バンコクほど立地条件がよくないことと、経済的な発展レベルはまだまだなので、日本と同じ味を再現することは条件的にも原価的にも困難だ。偽物で安くても意味がないし、高すぎても需要がない。ある程度妥協点をみつけ、その中で精一杯がんばるしかないのだと、ビエンチャン市内で和食居酒屋を経営する日本人オーナーは苦笑した。

【執筆 : 高田胤臣】

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