インド経済動向ーHSBC投信
Global News Asia / 2016年4月25日 13時22分
2016年4月22日、HSBC投信は「インド市場を見る眼~現地からの報告(4月号)」をリリースした。
レポートは「インド準備銀行は利下げとともに流動性対策を強化。モンスーン予報で追加利下げ観測がある」と伝えている。
インド準備銀行は利下げとともに流動性対策を強化
インド準備銀行(中央銀行)は、4月5日の金融政策決定会合で主要政策金利であるレポレートを0.25%引き下げ6.50%とした。ラジャン総裁は「金融緩和スタンスを継続する」と発言。
中央銀行は、この金融政策決定会合で、銀行システムの流動性拡大を図る以下の措置を決定した。これらはレポレートの引き下げよりも重要とHSBC投信は見ている。
1.政策金利のコリドー(レポレートと上限金利・下限金利との差)を1.0%から0.5%に縮小。これにより市中金利のレポレートへの収れんを図るとともに、上限金利である限界貸出金利(銀行が中央銀行から借り入れる最終手段)が0.75%引き下げられたことにより、銀行の資金調達はより容易となった。
2.現金準備率の最低遵守基準(日次ベースで中央銀行への預託が求められる最低比率) を95%から90%に引き下げ。
3.公開市場操作などを通じた銀行システムへの流動性供給の拡大。
これまで中央銀行は、レポレートを引き下げても、民間銀行による貸出金利引き下げに結びついていないとして、不満を示していた。今回の流動性対策は、利下げの市中金利への波及を促し、ひいては経済成長をサポートすることが期待できる。
モンスーン予報で追加利下げ観測
ジャン総裁は4月5日の金融政策決定会合後の声明で「モンスーン期(6-9月)の降雨状況(農産物の収穫と価格に大きく影響)を注視して、さらなる金融緩和余地を探る」と述べている。
その後、インド気象庁は4月12日、今年のモンスーン期の降雨量は平年を上回り(長期平均(1951-2001年の50年間の平均)の106%)、主要地域に適度な降雨が広範囲にもたらされるとの予報を発表した。この予報を受けて、インフレ率が抑えられるとの期待感から、市場では追加利下げ観測が出ている。
【編集 : 高橋大地】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
南ア中銀、0.25%利下げ決定 世界経済厳しく見通し不透明と強調
ロイター / 2024年11月22日 1時6分
-
パキスタン中銀、政策金利を15.0%に引き下げ(パキスタン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月18日 0時30分
-
香港金融管理局、基準金利を5.0%に引き下げ(香港)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月14日 0時45分
-
日本株は「徐々にレンジを切り上げる展開」を予想 ~先月の金融市場の振り返りと見通し【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月7日 9時50分
-
世界的な利下げサイクル、10月も継続 米大統領選控え
ロイター / 2024年11月6日 1時21分
ランキング
-
1ミャンマー軍トップに逮捕状を請求 国際刑事裁判所の主任検察官「ロヒンギャの迫害に関与」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 20時47分
-
2米国が日本にミサイルを配備すれば対応する=ロシア外務省
ロイター / 2024年11月28日 0時33分
-
3レバノン停戦、市民に不信感も=「双方が違反する」と懸念
時事通信 / 2024年11月27日 19時55分
-
4韓国ドラマはつらい暮らし耐え忍ぶ糧…脱北の24歳女性、正恩氏に「忠誠心のかけらもない」
読売新聞 / 2024年11月28日 7時6分
-
5中国で拘束の米国人3人解放 バイデン大統領の外交成果に
共同通信 / 2024年11月28日 0時23分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください