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【タイ】チュラロンコーン大学医学部の献体が寺院へ搬送される

Global News Asia / 2016年4月26日 9時0分

棺は中の献体と合わせて数十キロにもなり、暑さもあって報徳堂のボランティア隊員たちは汗にまみれて棺を担いだ。(撮影:高田胤臣撮影)

 2016年4月24日、バンコク都内にあるチュラロンコーン大学医学部が2015年度の解剖実習を完了し、献体を荼毘に付すため、バンコク都内の寺院へと搬送した。搬送はタイの救急救命活動を担っている慈善団体「華僑報徳善堂」のボランティア職員が中心となって行われた。

 献体はタイではアージャーン・ヤイと呼ばれる。恩師などの意味があり、功徳を積むことを美徳とするタイ人から尊敬をこめてそう呼ばれている。2015年度のチュラロンコーン大学医学部のアージャーン・ヤイは253人であった。

 アージャーン・ヤイは今月20日に医学生と報徳堂ボランティア職員により棺に納められ、都内18箇所の寺院への振り分けを決定。24日、朝6時からその棺が報徳堂ボランティア職員数百人によって一斉に寺院に運び込まれた。季節的にタイは年間で最も暑い時期で気温30 ℃をゆうに超える中、汗をかきながら働くボランティア達の姿が見られた。

 献体の受け入れ寺院のひとつ、グンナティールッタラーム寺(ホワイクワン区)では翌25日に遺族を招いて葬儀を行い、27日頃から順次火葬が始まる。

 搬送に参加した報徳堂ボランティア職員は「少しだけでも医療の発展に貢献できることは嬉しい」と語った。

【執筆 : 高田胤臣】

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