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タイ国有鉄道中央駅で発生した爆発事件のその後

Global News Asia / 2016年5月21日 9時0分

爆弾事件から2日後は爆弾に対する恐怖心もまったくなく、切符売り場は地方へ帰る人々で行列ができていた。(撮影:高田胤臣)

 2016年5月11日、正午ごろにタイ国有鉄道の中央駅ホアランポーン駅で発生した爆発事件。2名の負傷者が出たが、翌日以降も正面玄関は封鎖されていたものの、乗降客の人数に大きな影響はなかった。

 事件は男性2名が座っていた場所で発生しており、防犯カメラに爆発の瞬間が映し出されていた。発生直後はテレビニュースやネットなどではテロ事件化と騒がれたものの、翌日にはタイ国家警察がテロではないという見解を発表していた。

 バンコクでは2015年8月17日、タイ時間の午後7時ごろに中心地の繁華街で大規模な爆弾事件が発生しており、百数十名の死傷者が出る事件があった。タイ国内ではマレーシアと接している深南部3県でイスラム過激派の爆弾によるテロ事件が相次いでいるが、バンコクにはマレー系イスラム教徒は少なく、テロ事件は起こりにくいとされている。

 今回の中央駅での爆弾事件はなんらかの理由で廃棄された火薬入りの容器を負傷者らが拾い、たばこの灰皿として使い引火したと考えられている。バンコクでは工業訓練校の生徒らによる抗争が稀に発生し、その際に違法に製作された火薬爆弾の一部と見られる。タイではたばこのポイ捨ては条例違反となることと、公共施設は喫煙場所が限られており、負傷者らはたばこを吸うためにその容器を見つけ出したようだ。

 そんなホアランポーン駅だが、翌日からは乗客らに混乱や不安の声は見られず、夜遅くまで乗降客で賑わっていた。

【執筆 : 高田胤臣】

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