【フィリピン】ミンダナオ平和樹立へ向けて 「平和の文化と紛争」研修を実施 ーNPO法人アイキャン
Global News Asia / 2016年5月31日 9時42分
2016年5月24 ー26日、認定 NPO 法人アイキャンは、紛争状態のフィリピン・ミンダナオ島で、MILFメンバー(モロ・イスラム解放戦線)19人に「平和の文化と紛争」研修を行った。
フィリピン南部の島、ミンダナオ島では、政府軍と MILF(モロ・イスラム解放戦線)との間で、40 年以上に渡って武力衝突が続いている。2014年、両者は「包括和平合意」により停戦状態となり、アキノ政権の任期中にム スリム自治区が成立する予定だったが、交渉が難航し、政権交代後のドゥテルテ政権下での自治区の成立を目指している。
MILF幹部は、武装闘争一日も早く終結させ、自治区の成立を期待しているが、状況が不透明なため、アイキャンの平和研修に参加した。 今回の研修は、「紛争」「暴力」「平和」とは、どのような状態なのかを考えるプログラムとして実施。「紛争や暴力」から「平和な」状態にするための具体的なアプローチを学んだ。
研修後、MILFメンバーは「我々は、バンサモロ政府が現アキノ政権の任期中に成立しないことで、各個人の不満がたまり、暴力的な状態に戻らないか懸念している。今回の研修で学んだことを活用して、現在のミンダナオ島の構造を分析して、個人・関係性のレベルで平和な状態を維持していけるよう、各地域で実践していく」と述べた。
フィリピンは、都市部と地方との経済格差が大きく、1日2ドル以下で暮らす貧困層が全体の40%だが、今後大きな経済成長が期待される国で、日本との外交関係も良好。このところ、日本食レストランの進出も加速しており、6月7日には、社会貢献活動でも高く評価されている お好み焼き「千房」が、コンラッドホテル内に店舗をオープンさせる。
【編集 : 高橋大地】
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