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タイと中国の高速鉄道計画、3.5Kmの先行建設で合意・二転三転したが、進展アピールか

Global News Asia / 2016年6月20日 18時0分

写真提供:タイ運輸省

 2016年6月16日、タイのアーコム運輸相と中国の王暁涛国家開発委員会副主任は、バンコクとタイ東北部の中心都市ナコンラチャシマの間に建設する予定の高速鉄道(全長約250km)について、路線の一部、3.5kmの区間を先行して建設することで両国が合意し、バンコクで合意文書に署名した。

 9月着工を目指し、全路線の総工費やルートなどについては継続協議としているが、今回一部区間を着工することによって、両国政府が計画の進展をアピールするのが狙いと見られている

 同鉄道建設計画は、タイ軍事政権が中国の技術を導入し建設するものであるが、内容が二転三転しており迷走を続けている。

 2014年12月、タイ中両国政府はラオス国境のタイ東北部ノンカイ市からナコンラチャシマ市、タイ中部サラブリ県ゲンコイを経てタイ東部ラヨン県マプタプット港に至る全長734kmとゲンコイ‐バンコク間133kmの中速度(最高時速160‐180km)鉄道路線を共同開発することで合意し、了解覚書に調印をしていた。

 しかし出資配分、建設費や予算との隔たり、低利融資に中国が難色を示すなどその後の協議は難航。タイのプラユット首相は今年の3月、当初案を断念してバンコク‐ゲンコイ‐ナコンラチャシマ間に建設費用をタイが全額負担し、中国の技術で高速鉄道を建設する方針を表明していた。

 この鉄道建設計画については、赤字経営となる公算が大きく、巨額のつけを納税者に負担させることになるなど批判も噴出している。

【執筆 : HT】

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