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麻薬密売人ら 516人を射殺ーフィリピン警察

Global News Asia / 2016年8月12日 9時15分

ドゥテルテ新大統領(ドゥテルテ氏・フェイスブックページから、TIME誌2016年5月23日号の表紙)

 2016年8月10日、フィリピンメディアによると、南部ダバオで執務を行っているドゥテルテ新大統領は、大統領の暗殺を企てる麻薬犯罪組織があるとの情報から、万全な警護体制を引いている。ドゥテルテ大統領が真っ向から麻薬撲滅対策を進めており、麻薬組織にとって脅威で邪魔な存在だからだ。これまでのような裏取引に応じる政治家ではない。

 ドゥテルテ大統領の就任以降、麻薬取引関与で射殺された数は、警察の公式発表では516人(8月9日)だが、大統領傘下の自営団も協力しており、射殺は1000人以上になると見られている。殺害を恐れた麻薬密売にかかわる関係者や麻薬患者、約60万人が自首している。この数からもフィリピンの麻薬汚染が広く深く蔓延していたことがうかがえる。

 ドゥテルテ大統領は「麻薬を撲滅することが最優先で、法律を順守し手続きなどと、悠長なことは言っていられない。フィリピンから麻薬を撲滅するには荒療治が必要だ」と語る。ドゥテルテ新大統領支持は91%、一方不支持は0.2%。圧倒的な国民の支持をバックに、麻薬の撲滅を目指し、超法規的な手法でフィリピンの改革を進めている。

 フィリピンの麻薬汚染は深刻で、腐敗や賄賂の温床にもなっており、フィリピン警察と軍が作成した麻薬取引関与者リストに記載されている、政治家、高官、判事ら160人に警告を出すとともに、即日、警護対象から除外し、拳銃の所持許可も取り消した。
【編集 : 高橋大地】

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