中国微笑む、アメリカからフィリピンへの抗議声明ー中国外交関係者

ドゥテルテ新大統領(ドゥテルテ氏・フェイスブックページから、TIME誌2016年5月23日号の表紙)

　2016年8月14日、中国外交関係者は、ドゥテルテ・フィリピン大統領に対し、アメリカが抗議声明を出したことについて、中国は笑顔を隠し切れないほど喜んでいると伝えた。

　暴言癖の多い、ドゥテルテ大統領が、ゴールドバーグ駐フィリピン・アメリカ大使を「同性愛者でろくでなしで、腐った不愉快なやつだ」と誹謗中傷したことについて、アメリカが抗議声明を発表した。

　8月5日、セブで行った軍のセレモニーでの演説の中で発言したもので、生中継でこの模様はフィリピン全土に放映された。アメリカ国務省は8日、駐米フィリピン大使に、発言の謝罪や撤回を求め口頭で抗議したがフィリピン側が対応せず、抗議声明の発表に至った。

　中国外交関係者は「フィリピン軍の戦力は、ASEAN各国の中でも小規模で、アメリカ軍に頼る部分も大きいのが現状。ドゥテルテ大統領の発言は、フィリピンがアメリカと距離を置くとの意思表示であり、中国との友好関係を深めるためだと」楽観的に歓迎している。
【編集 : NG】