【タイ】パンガー県での事件は連続爆破との関連は無し?
Global News Asia / 2016年9月2日 11時0分
2016年9月2日、ホアヒンやプーケットなど発生した一連の連続爆破放火テロが、かつて津波に被災した静かな町の市場も対象になったと思われた。しかし、現場に行ってみると、どうやら様子が違う事がわかった。
8月11日にフアヒン、プーケットやスラータニーなどで起きた連続火災爆破事件は、複数の容疑者が拘束されている。犯行も深南部過激派説、タクシン派説や黄服説など様々な憶測だけが飛び交うものの、いずれも決めてを欠き、未だ解決の糸口は見えていない。
同日に事件のあったパンガー県カオラック地区のバーンニアン市場は、ヤシの葉を屋根にした簡易な建物が並ぶ。そこへ丁寧とは言い難い取り付けをされた電気ケーブルが配線されている。このため、8月11日未明におきた火災の原因は、漏電によるものとの見方をされている。その後におきた爆発は、残り火が何かに引火して起きたのではないかと見られている。
また、その後に発生した爆発は、爆弾や他で見つかっているリモートに使われたと思われる携帯電話が見つかっていない。ホアヒンやプーケットと言った観光地が狙われた今回のテロだが、バーンニアンでの火災と爆発は、偶然に同じ日に発生しただけで、事件性は低いとの見方が大勢を占めている。
こうした事情からか、現地は本来はオフシーズンであるにも関わらず、多くの観光客で賑わっていた。事件以降、プーケットを避けて、このカオラック地区に来た観光客も少なくないという。
今回のテロは(タイ政府はテロと認めていないが)タイの観光業に大きな打撃を与えたのは確実だ。しかし、少なくないリピーターは、より地方へと足を延ばすという、昨年から観光庁が打ち出している、より一歩先のタイヘというキャンペーンに沿った結果を導きだしているのかも知れない。
取材協力:アイディアイースト( http://ideaeast.jp/ )
【取材/写真 : そむちゃい吉田】
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