【ラオス】オバマ大統領がクラスター弾処理費用9千万ドルの追加支援を約束
Global News Asia / 2016年9月12日 9時0分
2016年9月12日、ラオス首都ビエンチャンで開催され、日本の安倍首相など18カ国の首脳が参加した東アジアサミットが8日に閉幕した。期間中、オバマ大統領がベトナム戦争当時にラオス国内にクラスター爆弾を投下したことについて、米国大統領として初めて遺憾の意を表明した。その処理費用として今後3年間に渡り、9千万ドルの追加支援をすることを発表した。
ベトナム戦争当時、北ベトナム軍は南ベトナムへ進行するため、ホーチミンルートを開拓。そのほとんどがラオス国内を通っていた。また同時にラオス国内でも、共産党軍と王国軍による戦闘が繰り広げられていた。米軍は、表向きラオス国内での戦闘には介入しない態度を取っていたが、民間航空会社エアーアメリカを利用して王国軍を支援していた。このためラオス国内での戦闘は、ケネディーの秘密戦争とも呼ばれていた。
ラオス国内に投下された爆弾は、1964年から73年の間にラオス18県のうち10県に58万回を超える爆撃を行い、2億6千万個の爆弾を投下したとされる。この処理は国際的なNGO組織などによって進められているが、約200年以上かかると言われている。
また、これを受けてラオス国内では歓迎する声が多いものの、お金だけ出して命がけの処理作業は犠牲者であるはずの自分たちがやらないといけないのか。といういつ終わるとも知れない処理作業の危険性にも配慮を望む声もあがっている。
クラスター爆弾は、主に航空機や地対地ロケット弾、砲弾などに搭載される。通常の空対地爆弾とほぼ同サイズのケースの中に、小型爆弾や地雷で構成される数個-数百個の子弾を内蔵する。このケースが発射、投下の後に空中で破裂することで子弾を散布し、多数の小規模な爆発を引き起こすなどして広範囲の目標に損害を与える。小さな子弾は不発弾として地中に埋もれていることが多く、それらが雨などで地表に出てくることがある。それを子供などが遊び道具として用いて爆発し、死傷するケースが今も後を絶たない。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】
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