【ミャンマー】仏教の説法を流すスピーカーのケーブルを抜いた観光客に有罪判決
Global News Asia / 2016年10月16日 9時0分
2016年10月6日、ミャンマー第2の都市マンダレーで、夜中に大音量で仏教の説法を流していたスピーカーのケーブルを引き抜いたとして、9月23日に身柄を拘束されていたオランダ人観光客クラース・ホイテマさん(30)に対し、ミャンマー裁判所は「宗教侮辱罪」の罪で懲役3か月の有罪判決を下した。ホイテマさんの弁護士によると上訴する予定はないとのこと。
裁判所でホイテマさんは「宿泊したホテルでひどく疲れているのに、スピーカーの音で眠れず、子供がふざけて音楽を流しているのだと思いました。また夜中にも拘らず大音量であることに腹を立て、その建物に入って音を小さくするように言いましたが、その場にいる人達は私の言葉を理解せず、私はケーブルを引っこ抜きました。私が入った施設は宗教的な外観ではなく、宗教施設だとは思いませんでした」と述べた。
ホイテマさんのこの行為に怒った人々は、彼が宿泊するホテルに詰めかけて激しく抗議した。警察に通報したウ・チ・サンは「あまりに大騒ぎになったので警察に連絡しましたが、彼を拘束させるつもりはなかった」と述べた。ホイテマさんは「自分が入った建物が宗教施設だとも、流していたのが仏教の説法だとも思わなかった」と弁解し、重ねて謝罪したが、今回の判決により刑務所に送られることになった。
「宗教侮辱罪」は明確な基準もなく、最大2年の懲役刑になることもあるので、3か月の判決は軽いものと言える。町では「ミャンマーに来たからにはミャンマーの宗教を重んじ、尊重すべきだ」との声もあるが、「中国人による木の伐採は無罪になるのに、今回は有罪なのか」の声や、「夜中に流す説法の音はそもそも大きすぎる」「自分たちもうるさいと感じることもある」などホイテマさんへの同情の声も少なくない。
ホイテマさんの逮捕されたマンダレー市はミャンマー最後の王朝として、仏教文化が華やかに栄えた都市であり、仏教信仰の中心として700を超えるパゴダや僧院、有名な寺院が数多く存在する。
【執筆 : 竹永ケイシロ】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
逮捕から6年「無罪にほっとした」 大阪・2歳女児死亡 逆転無罪の養父が会見
産経ニュース / 2024年11月28日 19時20分
-
2歳児死亡『虐待親』と呼ばれて...約5年半の身体拘束 一貫して無罪主張、裁判所の判断信じて「逆転無罪」を勝ちとるまでの日々に密着
MBSニュース / 2024年11月28日 17時52分
-
2歳女児死亡、養父に逆転無罪…大阪地裁の裁判員裁判では懲役12年判決
読売新聞 / 2024年11月28日 11時5分
-
同性愛公表の米人気ドラマ俳優、有罪判決が覆される ヘイトクライム「自作自演」を巡り
よろず~ニュース / 2024年11月26日 7時30分
-
「父が臨終」理由に拘束免れた韓国40代男性、5度目の飲酒運転で実刑
KOREA WAVE / 2024年11月21日 17時30分
ランキング
-
1「新型ミサイルでウクライナ中枢攻撃も」 プーチン氏が警告 露主導同盟の首脳会議で
産経ニュース / 2024年11月28日 21時3分
-
2韓国に大雪、5人死亡 首都圏で40センチ超積雪
ロイター / 2024年11月28日 18時29分
-
3オーストラリア“16歳未満のSNS利用禁止”法案…議会で可決 国レベルでの禁止は世界初
日テレNEWS NNN / 2024年11月29日 1時24分
-
4イスラエル、レバノン南部で爆撃と発表 停戦発効後初か ヒズボラ「抵抗活動続ける」
産経ニュース / 2024年11月28日 23時43分
-
5イスラエルとヒズボラ、停戦後も非難応酬 合意の脆弱性浮き彫り
ロイター / 2024年11月29日 6時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください