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【ミャンマー】イスラム教徒の著名人権派弁護士が射殺、与党NLDの法律顧問

Global News Asia / 2017年1月31日 11時0分

コーニー弁護士らが射殺されたことを伝える新聞。中央の写真は、コーニー氏の射殺の瞬間とされるフェイスブック上の投稿を引用している(撮影:北角裕樹)

 2017年1月29日、ヤンゴン国際空港で、与党の国民民主連盟(NLD)法律顧問のコーニー弁護士が射殺された。コーニー弁護士はNLDの法律顧問として、アウンサンスーチー国家顧問兼外相らに助言を行うなど、同国の少数派のイスラム教徒の論客として知られていた。射殺したとされるチー・リン容疑者が警察に逮捕されたが、動機などはまだわかっていない。

 現地からの報道を総合すると、同日午後5時ごろ、コーニー弁護士が空港の国際線ターミナルを出たところを、男が至近距離から頭に発砲。逃走する過程でさらにタクシー運転手1人を射殺した。その後、他のタクシー運転手らがチー・リン容疑者を取り押さえた。

 ミャンマーでは、多数派の仏教徒と少数派のイスラム教徒との対立が激化している。西部のラカイン州で警察署が襲撃されるなどの事件が起きている。コーニー弁護士は人権問題や宗教間の融和のための活動を行っており、著作も多い。過激派仏教団体の後押しで成立した仏教徒と異教徒との結婚を規制する法律などを批判していた。コーニー弁護士の射殺をきっかけに、宗教間の対立が深まる可能性もある。

 今回の事件はミャンマー社会に衝撃を与え、「ミャンマーの将来は真っ暗だ」などとする意見がネットにあふれた。現場で取材をしていたミャンマー人記者は「非常に難しい状況になる」と話していた。

【執筆 : 北角裕樹】

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