【タイ】3月の両陛下の訪タイを前に 中国との接近も、まだ鍵は日本が握っている
Global News Asia / 2017年2月23日 22時2分
2017年2月20日、中国製潜水艦の導入でタイ政府は、より中国への傾斜を深めているとの見方が多い。その中で、近い将来に起こりうる米国不在という状況を想定した時、タイと中国そして、タイと日本、それぞれの関係強化を進めるべきだという論説が英字紙ネーションに掲載された。
論説によると、タイは中国から潜水艦3隻の購入を機会に、これまでにも増して軍事的、政治的な協力関係が強化されるだろう。との見方を示している。
また、1982年から行われている米軍との共同軍事訓練コブラゴールドには、現在29カ国が参加。今やアジア最大級の軍事演習となった。この訓練には、日本は2005年から。中国とインドは2015年から参加している。
タイがこうして軍事的、政治的にも多面的に動いているのは、インド洋と太平洋の間に位置するという地理的な要因と、世界の警察官を下りると宣言している米国の動向も影響していると見られる。
中国製潜水艦の購入で遅れを取った形の日本だが、さほどの差は無いだろう。元々、日本政府は経済的な協力関係を主軸としていた。特に3月に天皇陛下夫妻がラマ9世の弔問に訪れるのは、新しい国王ラマ10世にとって、初めての国家元首(原文直訳)の訪問となる。これは、タイと日本にとって、双方が歴史的な結び付きと関係性を再認識する絶好の機会ともなるだろう。
近い将来に米国の不在が現実となった時、中国と日本という二国に対して、それぞれとの関係をバランス良く均等に強化する事。それが、地理的にも政治的にもタイの安全保障を担保する事になるだろう。
以上のように論説は締めくくられていたが、日本に対してはタイと中国との軍事的な協力関係を脅威とは捉えずに、これまで同様に経済面での関係強化を図るべきだとも書いている。これは、安倍政権のもとで進められている軍備拡張への遠回しな牽制とも受け取ることができる。3月の両陛下の訪タイを期に、今後日本政府がタイとどういう関係を指向するのか。タイ政府の意向よりも、むしろ日本政府の意思がその方向性を決めるのかも知れない。
【翻訳/編集 : KK】
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