【北朝鮮】予想外・高麗航空が増便へ 瀋陽-平壌週3便、丹東-平壌チャーター便週2便が初就航
Global News Asia / 2017年3月26日 12時19分
2017年3月26日、金正男氏殺害事件で容疑者の1人として名指しされているキム・ウギル氏が所属するのが北朝鮮唯一の航空会社「高麗航空」。同社は、現在も、北朝鮮と中国、ロシアとの間に定期便を運航させている。北朝鮮や同社の国際的なイメージダウンで乗客数が減少しているとも報じられているが、ここにきて予想外な動きを見せている。
北朝鮮最大の祝日太陽節(金日成主席の生誕日)後の4月17日から中国瀋陽と平壌を結ぶ週2便の定期運航便が週3便に増便される。
また、中朝国境の丹東から平壌を結ぶチャーター便が今月28日から週2便で就航することも23日に明らかなになった。丹東空港から平壌へのフライトは初となる。使用機材は高麗航空の旅客機を使用する。
瀋陽-平壌便は、これまでの水、土に月曜日を加え週3便に。増便分の月曜日のフライトスケジュールは、
瀋陽-平壌 10時55分-12時30分、平壌-瀋陽 8時20分-9時15分(それぞれ現地時間)。
丹東からのチャーター便は、吉林省延吉の中国企業がチャーターしたもので、運航期間は不明だが、外国人の搭乗もできるとのことだ。丹東からは平壌への国際列車が走っており、直線距離が約200キロメートルのため、飛行時間は約30分となる。
丹東-平壌便は、火、金曜日の週2便、フライトスケジュールは、丹東-平壌 10時20分-11時20分、平壌-丹東 8時00分-9時00分(それぞれ現地時間)。
短距離なので小型機と推測されるが、中国の旅行会社が入手したフライト案内を見ると、シートクラスは、エコノミー、ビジネスと8席のファーストクラスがあると書かれいる。チケット代は、中国人と北朝鮮人で異なっており、でエコノミークラス往復約2万5000円ほどで、北朝鮮人はそれより少し割引になる。
地方都市である瀋陽は、世界各国からの乗り継ぎに不便なため、瀋陽-平壌便は、金正男氏殺害事件前から搭乗率が下がっていたと報じられていたので、このタイミングでの増便は意外な印象を受けるが、さらに取材を進めると、どうやら使用機材を変更するようだ。
現状は、「ツポレフ204」(Tu-204-100B・P-633・142席)を使用しているが、4月17日から「ツポレフ134」(Tu-134B-3・P-813/814・76席)へ変更する。そのため総座席数は減少することになる。
ロシア製のツポレフやイリューシンは日本でも熱烈なマニアが多いことで知られる。特にツポレフ134は、ソ連時代の1984年製造とされるので、ツポレフ好きにはまるで動く博物館なのではないだろうか。
【執筆 : 中野 鷹】
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