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北朝鮮について真偽その2 日本は北朝鮮の敵国? 訪朝すると携帯電話やカメラは没収?

Global News Asia / 2017年4月12日 9時0分

2012年まで10年間にわたり開催されていたアリラン祭(撮影:中野鷹)

 2017年4月11日、日本政府は北朝鮮への渡航自粛を呼びけているも一般の日本人も北朝鮮へ行くことはできることはその1で紹介したが、では、どのくらいの日本人が訪朝しているのかというと、この数年は、おおよそ100人前後で推移している。

 小泉首相の電撃訪朝で、金正日総書記が日本人拉致を認めた翌2003年以降は、北朝鮮に対する世論の目が厳しくなり、訪朝者は激減し、現在の人数くらいで推移している。ちなみに最初の小泉訪朝の年である2002年夏は、「アリラン祭」(マスゲーム)初年度だったため、平壌から観光会社スタッフが来日して熱心なプロモーションを実施したため約1200人が訪朝したとされているので、2000年以降だと2002年がもっとも多くの日本人が北朝鮮を訪れたことになる。

 ところで、記憶にないだろうか、以前は、北朝鮮を報道番組では、必ず正式名称「朝鮮民主主義人民共和国」と呼んでいたことを。実はこの小泉訪朝を境に略称名「北朝鮮」で呼ぶようになり今に至るのだ。

 ・日本から訪朝するのは在日朝鮮、韓国人で日本人はマスコミ関係者だけだ。

 このようなコメントをインターネット上で見かけるが、上記の100人は観光入国の日本国籍者を指している。在日朝鮮、韓国人やマスコミ関係者は、この人数には含まれていない(アントニオ猪木氏やデヴィ夫人も)。『産経新聞』によると、在日朝鮮、韓国人の訪朝者は年間1500人前後と推測されている。ただし、日本へ帰化した人は、100人に含まれているが、手配代理店によるとそれほど多くないそうだ。

 ・北朝鮮にとって日本は敵国だ。

 北朝鮮に対して批判的な人が、読み手を煽るために使うことが多いフレーズだが正しくない。北朝鮮が敵国としているのは、ほぼアメリカのみで、朝鮮戦争を終わらせ平和条約を結ぶための個別交渉したい相手もアメリカ1国なのだ。日本は、戦前に今の北朝鮮を統治し、朝鮮戦争時はまだ独立前だったので、1度も北朝鮮とは戦っていない(当然ながら韓国とも)。北朝鮮から見れば日本はかつて朝鮮半島を支配して民族の尊厳を奪った存在として(かなり誇張しているだろうが)教えられており、敵国としては教えられていない(これが反日教育かどうかは別問題だが)。

 ・北朝鮮へ入国すると携帯電話やカメラが没収される。 

 実は意外だが観光面では年々緩和が進んでおり、以前は入国時に預ける必要があった携帯電話は、2013年に解禁されて持ち込みできるようになった。その他にもパソコンやタブレット端末も持ち込みできるようになっている。以前は、150ミリメートル以上の望遠レンズは預かり対象だったが、現在は事実上、規制はなくなっている(今では薄型のコンパクトデジタルカメラで、光学ズーム40倍などがあるので意味をなさなくなったためか)。しかし、常にガイドが2人が同行しているので、北朝鮮国内を自由に街歩きをしたりはできず、写真撮影もガイドの指示に従う必要がある。それでも、大抵のものは撮影しても注意されることはなく、覚悟して訪朝した日本人の多くは思った以上に自由で拍子抜けしたという感想を述べている。
【執筆 : 中野 鷹】

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