【ミャンマー】不思議な日本ブランド「名創優品」がヤンゴンで我が物顔 中国発祥の雑貨店
Global News Asia / 2017年4月21日 9時0分
2017年4月21日、中国発祥とされるバラエティ雑貨店「名創優品」がヤンゴンに次々と出店し、ミャンマー人の若者らに人気を博している。看板や商品にはカタカナで「メイソウ」と書かれていたり、「Miniso Japan」と記載したりして、日本ブランドを標榜。今年3月にオープンした高級ショッピングモール「ジャンクションシティ」や、エンポリオアルマーニやロレックスも入居する高級商業施設「スーレースクエア」など最新のおしゃれスポットに積極的に出店。ヤンゴンには少なくとも4店があることが確認されている。
名称はダイソーや無印良品を想起させ、店舗のロゴはユニクロに似たイメージを打ち出す。店づくりは、プラザのようにおしゃれな雰囲気で、化粧品やぬいぐるみ、携帯電話関連商品など多彩な雑貨をそろえる。いずれも、パステルカラーなどを多用したかわいいイメージだ。ジャンクションシティの店舗では、ミャンマー人女性らが香水のテスターに群がっていた。
口紅が3,900チャット(約310円)といったお手軽感もさることながら、世界有数の親日国であるミャンマーでの日本のブランドイメージが人気の背景にあることは間違いない。ミャンマー人の女性店員に「本当に日本の製品なの?」と尋ねると、「そうよ」とさも当然のように回答があった。
名創優品は広東省を中心とした中国各地に店舗を持つうえ、世界各国に展開。タイやマレーシア、フィリピンなど新興国のほか、日本や米国にも店舗を設けている。ホームページでは「毎月80~100店をオープン」と高らかに宣言している。チーフデザイナーの三宅順也氏と葉国富・最高経営責任者(CEO)の2人がグローバル共同創業者とされている。葉国富氏は、中国の大手雑貨チェーン経営者でもある。「本社は東京」とする一方で、中国情勢に詳しいジャーナリストの福島香織氏の取材に対し、三宅氏は名創優品について「資本も運営も中国企業」と答えている。
すでに世界各国に日本ブランドとして進出し、一定の成功をおさめている名創優品。「日本ブランドとは何か」という問いに確立された答えはないが、少なくともヤンゴンの店舗を利用しているミャンマー人客は日本の商品だと信じて疑わないようだった。
【執筆 : 北角裕樹】
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