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THAAD撤回できるのか!? 中国メディア、文在寅韓国大統領誕生を大きく報じる

Global News Asia / 2017年5月11日 11時35分

特別注目としてCCTV公式サイトトップ掲載される(『CCTV』より) 

 2017年5月10日、第19代韓国大統領に選ばれた文在寅氏について、中国の官製メディアも速報で大きく伝えている。国営テレビ『CCTV』公式サイトでは、トップページで紹介するなど異例の扱いで報じている。

 報道では、文在寅氏が、「私は全国民のための大統領になる。今回は国民の勝利であり、国家国民の統合をしっかりと進め、原理原則に基づく理想的な国家を作っていきたい」と勝利宣言をしたと伝えた。

 中国が大きく報じる背景には、韓国で配備が進められている「THAAD(終末高高度防衛ミサイル)」 への関心1点と言える。中国はTHAAD配備を理由に3月15日から中国人の韓国向け団体旅行の全面禁止を続けており、中国人観光客に大きく依存していた韓国の観光業は甚大な影響を受けている。

 文氏は基本的に親北反米の人物だと中国は認識しており、文政権によるTHAAD配備の見直しや撤回へ期待しているものの、文氏が選挙戦後半には、THAADを容認する発言をするなど、中国にとっては気が気ではない思いで見ていたようだ。

 選挙が存在しない中国が、韓国大統領選の制度的な部分や他の候補者、得票率などについては触れず結果だけを大きく報じているのは、報道に触発されて中国の政治の民主化を求める動きとなることを警戒しているからだろう。
【執筆 : 我妻 伊都】

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