【タイ】2,300軒以上の飲食店が廃業の危機
Global News Asia / 2017年7月21日 9時0分
2017年7月14日、タイ飲食業協会は、長引く景気低迷に加えて、外国人労働者に対する法規制の強化で2,300軒以上の飲食店が廃業の危機にあると警告を発していると、タイメディアが伝えている。
タイ飲食業協会会長ラッダー・サムパウトーン氏は、タイメディアの取材に応じるかたちで危機感を募らせていることを明らかにした。
長引く景気低迷は、タイ人の生活習慣にも大きな影響が見られ、外食の頻度が減っていること。また、最近発表された外国人労働者に対する法規制の強化に伴い、多くの店が人手不足になっている。これらのことから今後2,300軒以上の店が廃業せざる得ない状況にあるという。
現状、タイのレストランなどの多くは周辺国(ミャンマー、ラオス、カンボジアなど)からの労働者を雇っていて、全体の70%を占める。その中で法規制強化が発表され、一部では摘発を恐れた人々がパニック的に出国する事態を引き起こした。こうした事態を受けて政府は、法の執行を年明け1月まで延期すると発表しているが、すでに閉鎖に追い込まれた店も多い。
こうした事態に協会では政府へ対応の再検討を働きかけるとともに、小規模店への財政支援を行うために銀行と協議を進めており、近く覚書に署名する。
なお、労働者不足は、こうした飲食業界にとどまらず、製造業でもすでに問題になっている。少子高齢化が日本以上のスピードで進んでいるというタイでは、周辺国の労働力なしには成り立たなくなっている。経済界でも、政府の政策が経済に悪影響を与えているという見方が多くなってきている。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】
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