日本人元受刑者の執筆書籍「求刑死刑」ー麻薬犯罪タイは厳罰
Global News Asia / 2017年8月3日 9時0分
2017年8月3日、タイは麻薬関係の犯罪には厳罰で臨む傾向があり、場合によっては死刑求刑がある。また、日本人の麻薬事犯の逮捕者も後を絶たず、中には実刑判決を受けて服役している者もいる。
そんな服役経験者で、2016年8月に釈放され、日本へと帰国した竹澤恒男氏が彩図社より「求刑死刑【タイ・重罪犯専用刑務所から生還した男】」を出版している。
竹澤氏は2000年初頭にタイから日本へ覚醒剤の密輸を試み、当時の国際空港ドンムアン空港で逮捕された。小遣い稼ぎのつもりで何度か密輸を繰り返し、ついに逮捕されるに至ったが、一審で求刑死刑を言われるまでことの重大さに気がついていなかったという。結果、三十数年の刑が確定し、バンコク郊外にあるバンクワン刑務所に服役した。
タイは麻薬に関係した犯罪には非常に厳しい。恩赦も多ければ年に数回出るが、麻薬事犯にはほとんど適用されない。また、タイの刑務所は懲罰施設だと言われ、居住スペースなどは劣悪な環境で、病気になった際の治療も実費になるなどでかなり厳しい。特に外国人受刑者は労働が免除され、日銭も稼げないので、一度病気になるとより過酷な状況を強いられる。
喘息持ちの竹澤氏はタイ国内で日本人向けに発行する無料誌に手記を寄稿することでわずかながらも原稿料をもらって暮らした。今回発行される単行本はそんな手記をまとめたもので、新たな情報も盛り込みながら執筆された。
タイに限らず東南アジアにおいて麻薬事犯で逮捕されて受刑している日本人は少なからず存在する。この本を読んでタイの刑務所の厳しさと、麻薬で逮捕されることの愚かさを知ってほしい。
【執筆 : 高田胤臣】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「うそをつかないことが入社の条件」暴力団の世界に足を踏み入れた過去“再犯の悪循環”を断ち切るために…出所者受け入れる社長の思い
北海道放送 / 2024年7月26日 19時23分
-
北朝鮮の薬物犯罪「4割急増」密輸も活発…警察本部「死刑もある」
デイリーNKジャパン / 2024年7月26日 4時8分
-
トイレに行くために17回も刑務官にお願いをした…塀の中に落ちた元法務大臣が見た日本の刑務所の問題点
プレジデントオンライン / 2024年7月19日 14時15分
-
マトリのS(スパイ)となった大物密売人の末路とは 実名インタビュー「命がけで協力したのに裏切られた」
47NEWS / 2024年7月5日 10時0分
-
麻薬組織に協力、投票結果も操作...「稀代の悪」ホンジュラス前大統領に禁錮45年
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月1日 12時55分
ランキング
-
1「テロリズム劇場」フランスに与える心理的打撃と五輪が標的にされる理由
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月30日 15時0分
-
2「中国を念頭に」表現控えて 呉中国大使、日本報道に苦言「中国ばかり見る必要ない」
産経ニュース / 2024年7月30日 16時55分
-
3パリ五輪開会式で「最後の晩餐」連想演出、脅迫メール殺到で出演者が提訴を表明
産経ニュース / 2024年7月30日 13時19分
-
4インド南部で豪雨による土砂崩れ 少なくとも41人死亡
日テレNEWS NNN / 2024年7月30日 14時36分
-
5ベネズエラで大規模デモ 大統領選抗議、衝突も
共同通信 / 2024年7月30日 8時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)