カンボジアへの「開発協力方針」を改定-JICA
Global News Asia / 2017年8月23日 9時15分
2017年8月21日、JICAカンボジア事務所が発行する「カンボジアだよりNo72」に「さらなる経済成長の実現に向けて 外務省、対カンボジア開発協力方針を発表」と題する記事が掲載された。
(記事)外務省は7月末、カンボジアに対する「開発協力方針」を改定し発表しました。日本は、ベトナム、タイをつなぐ南部経済回廊の中核をなすカンボジアの発展を重要なものとみなし、カンボジアが掲げる「2030年までの高中所得国入り」の実現に向けた経済社会基盤の強化を支援するとしています。 日本は、1954年にカンボジアとの二国間外交 関係が樹立されて以来、さまざまな側面からカンボジア社会の発展に協力をしてきました。特に最近では、「経済基盤の強化」「社会開発の促進」 「ガバナンスの強化」を重点分野として取り組んできました。
その成果は、メコン河を渡る2橋梁の建設、輸送の大動脈となる国道の拡幅・整備、稲作技術の向上による収量の増加、国立母子保健センターを中心とした安全な出産の確立、地雷除去の促進など多くの分野での実績にみられます。 一方でカンボジア社会には、経済の発展とともに新たな課題も生まれています。経済の復興と貧困削減を達成したカンボジアは、2016年に低中所得国入りを果たし、2030年までに高中所得国入りの実現を目標としています。このため、今後 日本は本方針に基づき、より高いレベルでのインフラ整備、次世代の人材育成などに着手します。
また、成長の影で深刻化する都市と地方の格差、プノンペンにおける都市問題など人間の安全保障の実現を念頭においた協力により深く取り組んでいきます。
さらに、法の支配の確立、公務員の能力強化などガバナンスの強化も引き続き重要な課題として協力していきます。
日本の新しい開発協力方針に基づく重点分野は 次の通りです。
<産業振興支援> ・地域の連結性強化:物流網(道路、港湾、税 関など)の強化 ・産業振興:投資環境の整備、エネルギーの安 定供給、産業人材の育成 ・フード・バリューチェーン構築の重要性:農業振興
<生活の質の向上> ・都市生活環境整備:上下水道、排水、電力 (無電化地域の縮小)、都市交通 ・ユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)の達成:保健医療・社会保障分野の取り組み
<ガバナンスの強化を通じた持続可能な社会の実現> ・行政機構の組織強化、行政サービスの質の向上、法制度整備・法曹人材の育成など
【編集 : YT】
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