先進的高付加価値・農業研修にアジア12カ国から来日ーアジア生産性機構(APO)
Global News Asia / 2017年10月22日 9時15分
2017年10月10日~14日、アジア生産性機構(APO)は「農業の高付加価値化のための先進的な取り組みに係る視察研修」を東京で開催した。これは、2015年にスリランカで農業の高付加価値化について研修のフォローアップ・プロジェクトとして実施したもので、インド、イラン、パキスタン、フィリピン、タイ、台湾などAPOに加盟している12カ国の政府機関、農業・食品産業、研究機関等から18人が参加した。
6次産業化や農工商連携の推進による農産物の加工等を通じた農業の高付加価値化は、農村地域の雇用の確保と所得の向上に大きく寄与する可能性を有している。農業の付加価値化は、新たな市場の拡大や、消費者の農業への理解を促すとともに、農村地域の人材や農業資源を有効に活用することから、地域農業の発展にとって最適な戦略の一つとされている。
参加者は、初日に農林水産省、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、千葉大から招待された専門家により、日本の6次産業化や農産物の高付加価値を図るための先進的な技術などに係る講義を受けた。2日以降、幕張メッセで開催された日本最大級の農業・食品産業の展示会である「農業ワールド2017」で、生産資材から、6次産業化を支援する機械・施設、先進的なITソリューションやロボット化など幅広い展示を見学するとともに、農業組合法人・和郷園(千葉県香取市)、新ひたちの農業協同組合(茨城県石岡市)、雪印・阿見工場(茨城県阿見町)など、農業や食品産業の施設を見学した。
研修を終えた参加者からは「農業・食品産業の展示会は、先端的な技術を含め参考になった。帰国後、研修から得た知識については、幅広く関係者と共有したい」と感想の声が聞かれた。また、プロジェクトを担当した中村充男・APO農業企画官は「時間的に余裕が無く、慌しい研修となってしまったが、参加者の先進的な取組みを習得したいという意識が高く、参加者からは有益な研修だったとの意見をいただいた。今後とも、参加国のニーズを踏まえた研修を実施したい」と述べた。
【編集 : YF】
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