ようやくジャカルタ空港への空港鉄道11日開通! 問題は速度が遅すぎるだけではない?
Global News Asia / 2017年12月10日 15時15分
2017年12月10日、『ジャカルタポスト』によると、鉄道インフラが遅れるインドネシアの首都「スカルノ・ハッタ国際空港(ジャカルタ空港)」の空港鉄道がようやく11日午前10時に開通する見込みだ。
見込みと言うのは、開通が延期の延期を重ねているため今回もどうなるか分からないからだ。
ジャカルタ市内のマンガライ駅(当面はスディルマン・バル駅)から スカルノ・ハッタ国際空港まで約36.4キロメートルを約55分で結ぶ予定。運賃は、年内は5万ルピア(約420円)、1月1日からは正規運賃の10万ルピア(約840円)となる予定。それを、ジャカルタポストでは、ジョコウィ大統領が「10万ルピアは高すぎる。7、8万ルピア(約590円~670円)が妥当だ」と批判していると伝える。
超渋滞都市ジャカルタは空港へのアクセスが悪いため空港鉄道はその切り札として2015年6月から建設が始まり当初は今年7月に開業予定だったが、9月、12月1日と延期となり、現在は12月11日開通予定となっている。
実際に予定通り11日午前10時に開通するのか分からないが、問題はこれだけではない。日本人が多く利用するスカルノ・ハッタ国際空港第2ターミナルから空港鉄道駅までターミナル内の移動電車が開通しておらず、到着フロアから駅まで約800メートルの距離があり、バスなどの移動手段も公表されていない。ジャカルタの厳しい暑さの中、重い荷物を持って1キロ近くを歩くのは非現実的。
ジョコウィ大統領は開通直前で運賃が高いと言っているが、確かに利用者の立場から見れば安ければ安いほうがいい。しかし、運賃を多少上げてももっとスピードアップできないものであろうか。空港鉄道は、その後の乗り換え時間も含め、ジャカルタ中心部まで90分程度かかるとされ、これでは、いくら渋滞していてもタクシーと比べて競争力がまるでない。
「36.4キロメートル・55分」を時速に換算すると平均時速約39.7キロメートル。世界の国際空港の空港鉄道と比べても格段に遅い。
【執筆 : 我妻 伊都】
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