1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. アジア

【インド】注目される2018年度予算案ーHSBC投信

Global News Asia / 2018年1月27日 7時30分

 仮に財政健全化路線が揺らげば、財政の節度や規律に対する政府コミットメントの信頼性が傷つくことになるため、予算案発表では財政赤字が焦点になるだろう。

 2017年度予算や財政責任・予算管理(FRBM)審査委員会の報告では、2018年度の財政赤字目標はGDPの3%と示唆されていた。しかし、インドの格付機関ICRAは2018年度の財政赤字はGDPの3.2-3.5%の幅になるだろうと予想している。これは税外収入が減少する中で歳出が当初予想を上回ったことなどから推計値が改定された2017年度並みの水準を見込んでいる。

 農村/地方圏の支援政策のほかにも期待される分野がある。「メイク・イン・インディア」政策に沿った国内製造業の強化支援策や、インフラ事業への投資拡大、教育や保健への社会的支出、法人税率引き下げ、証券投資にかかる短期キャピタルゲインの計算期間の1年から2年以上への変更である。

 間接税に関しては、2017年7月に導入した物品・サービス税(GST)に政府はすでにいくつか修正を加えている。ビジネスやサプライチェーンの混乱、一部価格の急激な上昇への不満、伝えらえている納税電子申告の難しさが背景にある。直近では1月に29物品と53サービスの税率を引き下げた。GSTの税体系を合理化するとともに、半年前の同税導入で打撃を受けた事業者の痛みを緩和する狙いだ。

 インドの政府予算案発表は通例、短期的に少しの騒ぎを引き起こす一方、経済には中期的に好ましい政策の方向性を与える。時折、予算がいくつか混乱を招くが、中期的には政権が変わっても主要経済政策の多くをつなぐ継続性の糸が予算に存在する。

 HSBC投信の投資プロセスでは、こうした継続性の流れを好ましいものと考えており、短期的なノイズがあっても、それに反応して行動することはしない方針としている。
【編集 : AG】


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください