【タイ】サッカー少年ら救出時の通訳少年は、5カ国語が堪能な無国籍ミャンマー人
Global News Asia / 2018年7月14日 9時15分
2018年7月10日、タイ北部チェンライ県メーサイの洞窟から18日目にして救出されたサッカー少年ら。行方不明となってから9日目に英国人ダイバーに発見された時、公開された映像の中で流暢な英語で受け答えする少年が話題となっている。
少年は、アドゥン・サム・オン君14才。6才の時に貧困を逃れるため両親とともにミャンマーから逃れてきた少数民族の「ワ族」で現在も無国籍状態。タイ語のほか、英語、ビルマ語、中国語、そして少数民族であるワ族の言葉にも堪能で、発見された時にも、ダイバーと積極的に会話をし、通訳をしていた。
もし、このサッカーチームに彼がいなかったら、英国人ダイバーとのコミュニケーションも困難だっただろう事は想像に難くない。そのため、タイ国内ではSNSを中心に彼に救いの手を差しのべようと呼びかけられており、多くの人が賛同のコメントを寄せている。
しかし以前、紙飛行機世界選手権で優勝したミャンマー人児童が同じように無国籍だった問題では、地方政府幹部が戸籍を与えると表明したにも関わらず、現在も放置されたままになっていることなど、アドゥン君の国籍問題も楽観視はできないだろうと語る識者もいる。
救出されたサッカー少年らは、約1週間ほど収容先の病院で保養することになっている。彼らのもとには、英国マンチェスターUやスペインマドリーなどのチームから招待が届いているほか、米国ハリウッドからは映画化のオファーも来ているという。退院してからは、タイのTV局への出演も続くと予想され、超多忙な日々が少年たちを待ち受けている。
「ワ族」・・・中国雲南省南部からラオス、タイ、ミャンマーにかけて、メコン川とサルウィン川の間に居住する少数民族。中国35万人、ミャンマー約80万人、ラオス約70万人、タイに1万人程度が住むと言われている。その言語はモン・クメール語族に属する。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】
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