中国機コックピットでの電子タバコ喫煙は、パイロットの特権か ー搭乗客からの指摘の声を握り潰す社風
Global News Asia / 2018年7月16日 23時0分
2018年7月13日、中国民用航空局は、中国・香港発大連行きの中国国際航空機が、飛行中に機内の酸素不足で急降下するトラブルがあったことについて、機内で電子たばこを吸った副操縦士による空調システムの誤操作が原因だったとの調査結果を発表した。
中国メディアによるとこのトラブルは、中国国際航空のCA106便(ボーイング737型機)で10日に発生した。約9分間で、高度1万メートルから4000メートル以下へと6000メートルも急降下した。
副操縦士は空気の循環を調節して客室に煙が漏れないようにしようとしたが、誤って空調システムを止めてしまったため、機内の酸素が不足し警報装置が作動。空調システムを誤操作したことに、この時点では気がつかず別の誤操作をして急降下。酸素マスクの着用が指示された。CA106便は10日夜、大連の空港に着陸し、乗客・乗員約160人は無事だった。
これまでも、搭乗客からコックピットからタバコの臭いがする。煙が漏れていたなど、パイロットの喫煙が取り沙汰されていたが、航空会社はきちんと調査をせずに無視してきた経緯がある。中国では10年以上前から、すべての乗員乗客のフライト中の電子タバコの使用を禁止している。
中国の航空会社事情に詳しい専門家は「中国国際航空は、日本でいえばJALのような存在。規模では中国南方航空に抜かれましたが、歴史と伝統のある中国では一番信頼度の高い航空会社です。憶測ですがこの5年急速に航空需要が増大してパイロットも不足。採用のハードルを下げざるを得ない事情が大きいと思います。10年前であれば不採用である人材を採用してしまっているのでしょう。ただ機長が電子タバコの使用を止めることが出来なかったことは残念です。氷山の一角かもしれません。中国の航空会社は、まだまだ発展途上で人気は低いので他国のLCCよりも安い運賃(シーズンにより異なる)でお得に旅をすることが出来るのです」と話す。
【編集 : WY】
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