1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. アジア

HSBC投信-インド債券市場:投資チャンスと留意点・運用担当者への単独インタビュー 2.

Global News Asia / 2018年9月20日 8時15分

 留意すべきリスクは? それにどう対応すべきか?

 貿易摩擦

 上述のように、貿易摩擦は中期的には良い方向へと解決されると見ている。しかし、短期的な動向や市場心理の変化を予想するのは難しい。当面はやや警戒感が強まると考えられる。当社では、債券市場のファンダメンタルズに立ち戻ることにより、この問題が資産価値に変化をもたらすか検討しているが、インド債券市場は中期的に良好なリターンをもたらすことに一段と確信を抱いている。

 2019年の総選挙

 世界各国で、政治の先行きを見通すことが非常に難しくなっているが、当社の基本シナリオは、モディ首相が2019年に再選されることを想定している。モディ首相の支持率に大きな後退は見られず、都市部では同首相の推進する改革が高く評価されている。また、仮に想定外の選挙結果が出たとしても、それがインド経済にとって中長期的にマイナスに作用するとは限らない。但し、インド人民党(BJP)主導の現政権に代わって、何らかの新たな連立政権が誕生すれば、政権の不安定性に対する懸念は高まるだろう。とは言え、当社では、今後数ヶ月間は持続すると予想される政治的不透明感は、すでに債券価格の下落によって市場に織り込まれていると見ており、現在は魅力的な利回りへの投資が可能な状況にあると見ている。

 一段の原油高

 これも予想が極めて難しい問題だが、原油価格は景気サイクルの影響を受ける。例えば、世界貿易が縮小して世界経済が減速すれば、原油やその他コモディティの需要も減少、それら価格が下落し、インドの債券市場や通貨にはプラスに作用することが考えられる。一方、貿易摩擦の問題が解決して、リスク選好度が回復すれば、インドを含む新興国市場の相場が全般的に上昇することも考えられる。

 最後に一言

 2018年の債券市場のリターンがかなり期待を下回っていることは明らかであり、インドの債券と通貨ルピーの米ドル建てリターンはマイナスとなっている。しかし、インドの債券市場は国内経済ファンダメンタルズが良好であることから、他の新興国の債券市場を概ねアウトパフォームしている。これは年初来だけでなく、過去5年間で見ても言えることである。国内投資家が大半を占めるインドの債券市場は、他の新興国や先進国の債券市場との連動性が低く、より広範な債券ポートフォリオに分散効果をもたらしている。

 さらに言えば、現在のように変動の大きな局面にこそ、最も魅力的な投資機がもたらされることが多く、当社は今がインド債券市場に参入する投資機会と見ている。
【編集 : KH】


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください