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インド市場を見る眼・パワーシフトの季節-HSBC投信

Global News Asia / 2018年12月29日 7時15分

 ダス総裁にとって初の中央銀行理事会は12月14日に開催されたが、ノンバンク金融事業会社と国営銀行への支援策を含む政府の要求については大きな決定はなかった。理事会は中央銀行のガバナンスの枠組みを取り上げたものの、さらなる調査が必要という決定にとどまった。

州議会選挙結果

 2014年の総選挙で10年続いた政権をBJPに明け渡した国民会議派(INC)にとって、西部ラジャスタン州、中部チャッティスガル州、中部マディヤプラデシュ州での勝利は、党勢復活へのカンフル剤となった。

 INCは、2019年の次期総選挙でモディ首相率いるBJPに対して優位に立つために、様々な地方政党との連携を強めようとしている。

 但し、過去の経験では、州選挙の結果は国政選挙を予測するうえで信頼できる先行指標にはならない。州選挙と総選挙では有権者の投票行動が異なる傾向があることをデータが示している。

 いずれにしても、今回の州選挙の結果は総選挙を前にポピュリズムに歯止めがかからなくなるリスクを高めている。たとえば、州選挙で勝利した政党が総選挙では農家が抱える債務の免除などのポピュリスト公約を掲げ、それに対して国政与党BJPが州選挙の敗北を総選挙で繰り返さないために国民への経済優遇策を打ち出すことが予想される。

 しかし、政府が総選挙までに景気を拡大しようとしても時間的余裕は限られている。これは、財政規律からの逸脱、あるいは(財政節度・規律の方針が維持される場合は)歳出の質の低下が起こるリスクがあることを意味する。

 中央銀行新総裁の任命と州選挙結果は、インドが経済成長をより重視する金融政策と財政政策に傾く可能性を示唆しているように見える。その場合、金融政策ではノンバンク事業会社への潤沢な流動性の維持と銀行規制の緩和、財政政策ではポピュリスト政策の拡大などが考えられる。
【編集 : WY】


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